東近江市がコストや効率調査 里山保全、環境学習などにも
東近江市が薪を使った空調システム導入の可能性についての調査に乗り出した。身近な里山や街路樹から出る木質燃料を活用して、暖房だけでなく、冷房もできるシステムを市民参加型で構築しようと試みる。
建部北町にある河辺いきものの森のネイチャーセンターの灯油で稼動している空調設備が老朽化し、生産打ち切りにより補修もできなくなったため、更新するなら環境にやさしい再生可能エネルギーの空調システム導入を検討することにした。
河辺いきものの森の取り組みや市内で活発な市民団体による里山整備活動などから出される木材を生かせるのではないかと、環境省の「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」に、「薪を燃料として新たな空調システムを構築する計画」を申請したところ、昨年七月に採択され、九月市議会で調査費八百八十三万九千円がついた。
システムは「温水焚き冷温水機」で、薪でお湯を焚いて、水蒸気を熱交換機にかけて冷水が取れる。温度差を利用して冷房もできるというもの。
市内の里山や街路の間伐材・剪定枝を活用することで地域内循環に結びつくか、河辺いきものの森の環境学習の新たなプログラムとして提供できるか、薪の需要量やランニングコストは――などを調査する。その結果が注目される。
市森と水政策課では「薪よりも粉砕した木屑を固めたペレットの方が効率は良いが、大規模な工場と大量の木材が必要となる。それよりも、木を切るだけの薪にすることで市民が参加でき、環境学習的な利用ができる利点があり、何といっても誰でも燃料を供給できるのが一番の魅力」と話している。(松村好浩)







