東近江市・葛原 穂高さん(31)
自分が本当に良いと感じたものを知ってもらいたい。
三重県との県境に位置するこの奥永源寺地域で地域おこし協力隊として活動したいと思うきっかけは、この地域でつくられているお茶「政所茶」が本当に美味しいお茶だと感じたことです。
煎茶に抹茶、紅茶に中国茶、様々なお茶があり、煎茶だけでも日本中に数多くの産地が存在し、覚えきれないほどの生産者とその方のお茶があります。なぜ「政所茶」なのかと問われれば、具体的な返答に窮するのが事実ではありますが、私にとって一番のお茶と言えば政所茶であるのもまた事実です。いつの日か自分のお茶でもって「何故なのか」を証明したいと感じたこともまた、この地域を目指したきっかけなのだろうと思います。
さて、「美味しいお茶をつくる」と鼻息荒く、奥永源寺で活動を始めたのが今年4月ですので、早いものでもう半年が過ぎました。
草の伸びた茶畑を前にして、畑仕事をしたことがない私の仕事ぶりは中々に酷く、情けないものです。情けないとは言え、抜いて減らぬ草はなく、鍬(すき)で起こして耕せぬ畑はなく、少しずつ形になっていく茶畑を見て「なんとかなるものだ」と思えたことが嬉しく思います。
この半年間の反省すべき点は多くありますが、一番は茶畑を小まめに見に行けていないことで、茶畑を訪れる間が空いてしまい思いの外、勢い良く伸びた茶の芽を見たときは、嬉しくもあり不甲斐なくもある感情を覚えます。
来年の話になりますが、茶畑での仕事が落ち着き、自分のお茶が出来た時、そこから挑戦してみたいと思うことがあります。それは自分でつくったお茶を飲んでいただくことです。茶葉を売るだけでなく、私がお茶を急須(きゅうす)で淹(い)れ、飲んで頂く中でお茶のことや、この地域のことを少しでも知って頂ければと思っています。
急須でお茶を淹れる人が減っていき簡便な飲み物が多くある現代、忙しい日々を過ごされている方が多い様に思います。ですが、忙しい日々だからこそ手間のかかるお茶を飲むことが飲む人のひと時をつくる助けになるのではないかと思っています。5年10年かかるかもしれませんが、いつか人の助けになれるようなお茶をつくることができれば本望です。
この地域の茶産業の担い手の一人になれるよう奮闘していきます。






