自治刻刻 「真の地方創生に大切なことは」
平成27年も余すところ2週間を切りました。ここで少し振り返りますと、何と言いましても今年の行政課題は「いかに地方創生社会の確立を図るか」であったと思います。
「少子化」による生産人口減少に伴う市税減収、「高齢化」による介護、医療を含めた民生費の増大、その結果、各自治体の財政が硬直化し、住民サービス低下が生じ、活力のない自治体運営を余儀なくされることとなりますが、自治体を預かる者としましては、「世の流れであるため、そのような状況になったとしても止むを得ない」と諦め同然の発想を持つことは決して許されません。
当然のことながら、可能な限り歳入確保の方策を追求し、併せて国、県、市でも決して聖域をもうけることなく、一層の行財政改革を進めなければなりません。細かいことであったとしても、不合理、また矛盾した制度があれば、早急に改正をしなければなりません。
ここで例として一つ、課題制度をご紹介したく思います。公務員給与において「地域手当」という制度があります。この「地域手当」は人事院勧告に基づき、都市化に応じて国家公務員に対して「本俸」以外に支給されるものであり、現在東京では給料等に18%を乗じた額が支給されています。県、市町の地方公務員も国家公務員に準じますので、支給理由は紙面制約上、省略いたしますが、ここ東近江地域においては、東近江市のみが3%支給、本市、日野町、竜王町においては非支給地となっております。
支給地と無支給地との差は一体何なのか、見当がつきません。ただ差をつけることによる弊害だけが見えてきます。例えば地方公務員になる場合、大津市では10%、本市は非支給だとしますと、支給は勤務地により決まりますので、誰もが10%支給される大津市を受験されるのではないでしょうか。これは基礎自治体にあって理由なき格差となります。さらに、東近江地域2市2町により消防部門等で広域行政をしておりますが、地域手当の支給地、非支給地が混在しているため、同じ組織の職員でありながら、勤務地により地域手当の有無が生じています。
滋賀県人事委員会では地理的に狭い県であるにもかかわらず、非支給地から10%支給地域が散在する実情を踏まえ、全職員に支給できるよう県内一律の割合とし、県職員に対して6・3%の支給がされております。
この制度は正に、国家公務員の「お手盛り」制度であり、地方創生の大きな弊害ともいわれかねません。これらの矛盾制度を看過しての地方創生は、掛け声倒れになるおそれもあります。国会議員、県議会議員の先生方も真の地方創生を思われるならば、ぜひとも是正に向けて取り組んでいただきたいものです。






