6月末の確約書に厳しい目
日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)の滋賀レイクスターズが来秋発足する新リーグ(1部)に参入できる条件になっているのが、観客席五千人の体育館(アリーナ)の確保だ。このため草津市が建て替えを計画している市民体育館(同市野村)を五千人に変更するための支援ができないかと、県はこのほど庁内に支援検討チームを設置した。県と市が六月末にリーグ側へ確約書を提出するのか、成り行きが注目されている。【石川政実】
●慎重な橋川草津市長
男子のナショナルバスケットボールリーグ(NBL)とbjリーグの統合を進める特別チームの川淵三郎チェアマンが三月十七日、三日月大造知事と橋川渉草津市長を訪ね、「レイクスが新リーグ一部に参入するには、五千人規模のホームアリーナ確保が条件であり、県立体育館(大津市)や草津市民体育館を観客席五千人規模にしてほしい」と要請した。
同体育館建て替え計画では当初、観客席が二千人で、必要な場合はパイプいすで千人分を用意するというものだった。
レイクスからは「ぜひ、新体育館を使わせてほしい」との話があり、市が「いいですよ」と答えた程度だった。市の基本計画では、レイクスのホームアリーナという位置づけは、明確化していなかった。
それが一変したのは、川淵チェアマンの訪問だった。同氏は、とりあえず建て替え計画が進む市民体育館をレイクスのホームアリーナとして、市や県に建設の確約を求めたのだ。
市の関係筋は「観客席三千人の市民体育館の基本設計では、建設費が五十五億円。それを五千人に変更しようとすれば、新たに十五億~二十億円がかかり、ここに用地費二十二億円を加えれば合計で約九十億円を超える。新体育館をレイクスのホームアリーナにすることへの市民の理解も不十分ななかで、橋川市長は頭を抱えた。市が五千人のアリーナを建設してほしいと県に泣きついたように一部で報道されたが、実際は真逆で三日月知事が乗り気で、橋川市長は終始慎重だった」という。
●前のめり三日月知事
今月十九日に県庁会見室で定例会見が行われ、三日月知事からの発表は同氏が米国ミシガン州に渡米する一件のみだった。ところが会見後に知事は、記者クラブ室に現れ、「十八日からレイクス支援の特別チームを庁内に設置した」ことを明らかにし、県職員が唖然(あぜん)とする一幕も。
●綱渡りの確約書
バスケのリーグ側は七月末に一部、二部、地域リーグの割り振りを発表するため、六月末にアリーナ建設の確約書提出を求めている。
県議会の開会は同月二十四日の予定であり、日程的に議会の審議なしで、建設費の詳細も分からないまま、県と市がリーグに確約書を提出する公算もある。
中堅の自民党県議は「国体に向け県教委は昨年度に県有体育施設整備費の調査を実施したが、水泳競技用のプールなどは入っておらず、それらを含めれば五百億円が最低でもかかる。県教委は公表を七月まで遅らせる腹だが、公表後にレイクス問題も議会で審議すべき」と議会軽視につながる確約書にくぎを刺した。







