重い負担 国体と施設老朽化
湖南地域の草津・守山・栗東・野洲の四市の市長、地元選出の県議、市議で構成する湖南総合調整協議会が十二日、守山市で開かれたが、山仲善彰・野洲市長は「国民体育大会が平成三十六年にあるのに県の取り組みが遅れており、道草する余裕がない」と財政支出の増大とプロバスケットボールの滋賀レイクス支援問題に揺れる県に懸念を示した。【石川政実】
●収支見通し
県財政課・税務課は昨年九月、二十六年度当初予算額をベースに平成二十七年度~三十年度の四か年の収支見通しを公表した。それによれば、財源不足は出ても、家計の貯金にあたる財源調整的な基金の取り崩しや県有地売却で毎年度の収支均衡が図れるとした。
ちなみに基金取り崩しと土地売却の合計推移は、二十七年度が四十一億円、二十八年度が九十九億円、二十九年度が百四十億円、三十年が百六億円で、毎年、単純平均で約九十九億円になる。
だがこの収支見通しではおさまらないのが、国体開催に向けた施設整備をはじめとする大規模事業と公共施設の老朽化問題である。
●国体の施設整備費
県教委は、国体に向けて、県の十一体育施設の改修や建て替えに必要な費用の調査を昨年度に実施し、公表をなぜか七月まで延ばしている。
九月に開催される「紀の国わかやま国体」にはこの十年間で、施設整備費二百二十三億円、大会運営費九十三億円、競技力向上費三十六億円の計三百五十二億円が投入された。
施設整備費のうち、主会場の陸上競技場は既存施設改修のため約五十億円にとどまったが、滋賀県の主会場整備費用は和歌山県より百三十二億円多い。この額を和歌山県国体費用に単純加算すると、滋賀県の国体事業費は三十六年度までで「約四百八十四億円以上」になる。
●深刻な施設老朽化
これらの体育施設だけでなく、県庁舎、文化施設、学校など県の全ての施設(四百九十四施設)の老朽化が深刻化している。
県がこの三月、建築物の老朽化に対し、一定の前提条件で改修や建て替えに要する費用を推計したところ、二十八年度から国体開催の三十六年までで合計二千六十八億円(図参照)にのぼり、単純平均では毎年二百三十億円かかることがわかった。
三十六年度までで、国体費用「四百八十億以上」(本紙推計)をはじめ、県の施設の改修・建て替え費用(県推計)が二千六十八億円、さらには新生美術館(四十七億円)、琵琶湖博物館のリニューアル(三十億円)などにより、二十八年から三十年度までの収支見通しでも毎年九十九億円の不足が生じ、基金などの取り崩しなどで対応せざるを得ない。これらは一部オーバーラップしており、単純加算できないが、県財政の深刻さは明白だ。
ここにレイクスの支援問題が加わるのだ。







