日野町長 藤澤 直広
五月の風が早苗の植わった水田を吹きわたってゆきます。小学生の頃の「こどもの日」、昼間は小川で魚釣りをし、夕方には集会所で炊き込みご飯をいただきました。おかずはコロッケで何杯もおかわりをしました。その頃、プラモデルが好きで戦艦、戦車、戦闘機などを作ったことを思い出します。また、漫画「少年マガジン」に連載されていた「紫電改のタカ」を愛読していました。作者は「あしたのジョー」で有名なちばてつや。紫電改は太平洋戦争末期にゼロ戦の後継機として配備された海軍の名戦闘機。主人公は、パイロットの滝城太郎で本土に来襲する米軍機を迎撃するストーリー。当時は戦記物の漫画やテレビ番組もありました。そんな影響もあり学校に持っていく下敷きにエンピツでゼロ戦や戦艦大和を描いたものでした。
ところで、先月、東京へ出張したとき八重洲のブックセンターで「漫画が語る戦争」という本を見つけました。ちばてつや、水木しげる、手塚治虫、白土三平などそうそうたるメンバーの作品集で、本の帯には「日本をまた戦場にするなんてとんでもない・・・漫画家たちが静かに語る平和への熱い願い」と書かれていました。今年は戦後70年。先の戦争を反省し二度と戦争をしないと誓い、日本国憲法を制定し国際社会に復帰した平和の歩みを再確認する年としたいと思います。
昨年7月、政府が行った集団的自衛権を容認する閣議決定は、これまでの憲法解釈を変更するものとして大きな批判の声があがりました。そして今、日本が攻撃されてないのに、米国とともに海外で「戦争」することを可能とする「安全保障法制」の法整備が進められています。
水木しげるが南方戦線に送られ、その戦争体験を描いた「敗走記」には「戦争は、人間を悪魔にする。戦争をこの地上からなくさないかぎり地上は天国になりえない」と記されています。今この時代を「戦前」と呼ぶ時代にしてはなりません。平和な社会を築くために力を合わせましょう。






