心臓と脳の専門センター完成 ミニ循環器病研究センターに
◇東近江
医療法人社団昂会(相馬俊臣理事長 日野町)の湖東記念病院(村上知行院長 東近江市平松町)に国・県の地域再生医療計画に基づく補助を受けた「心臓血管センター」と「脳神経外科センター」が完成し、東近江・湖東地域に心臓や脳の疾患に関する高度な手術や治療を行う施設が整備された。これにより、これまで遠くの病院でしか受けられなかった高度な治療が、地元で受けられるようになり、早期治療着手による患者ヘの負担軽減や治癒率向上、家族への負担・心配の大幅軽減が可能になるという。(松村好浩)
今回の新築改修による二つのセンター誕生で、心臓血管外科と脳神経外科が分離新設され、これまではCCU(心臓外科の重症ベッド)とSCU(脳外科の重症ベッド)が一つの集中治療室に収容されていたため救急患者が増えると医師が居ても治療ができない状況が改善され、二十四時間の当直対応もできる体制が整った。
ナビゲーションシステムなど最新機器を配置した脳外科専用・心臓血管外科専用の手術室、運動療法を取り入れたリハビリテーションや機能回復施設、抗癌剤治療のための科学療法室、医師やスタッフの勉強会や各種コンサートなどにも使える二百席収容の「はなの木ホール」、救急対応の外来増設、手術などに際して医師が病状や治療方針を分かりやすく説明して患者の同意を得るためのインフォームドコンセント室設置など、施設の充実を図った。
村上院長は、「血管に関する病気を一環して取り扱う。血管を一つの臓器と捉えて治療する。国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)のミニ版を目指すことで、地域医療に貢献できる」と同院の構想を示した。
滋賀医大から全国屈指の技量をもつ医師が派遣されることで、手術患者が移動することなく、ここで心臓血管に関するすべての治療を受けることができるようになった。六月からの本格稼動に向けて、医師だけでなく、技師や看護師などスタッフの補充と研修も怠りない。
さらに、完治が難しい病気のためリハビリが重要になる。リハビリのための入院・移転を繰り返しては回復まで時間がかかり、退院後の生活の質も大きく左右されるため、ここで早期回復へ「早期リハビリ」に取り組む。
施設拡充に伴い、整形外科の医師増員、旧館に手術室を三室増設、消化器の医師増員と検査室増設などの波及効果や、交通事故・高齢者の骨折・人工透析など血管が詰まって切除しなければならなかったものが血管をつなげて切除しなくて済むなど医療範囲が広がってきたことにより、病院全体の充実を図ることができた。
村上院長は「血管病全体を地域完結でやる。頭から足の先まで、血管に関する病気をすべて治す。そのための優秀な医師をそろえた」と、自信をのぞかせた。







