田井町公民館で「医療座談会」開催
◇東近江
“医療の谷間に火を灯す”という建学の精神を受け継ぐ自治医科大学医学部の学生たちが二十二日、蒲生医療センターの藤井要副院長とともに「田井町医療座談会」で講演し、健康寿命を伸ばす秘訣を伝授した。
医療に恵まれないへき地などでの医療確保・向上と地域住民の福祉の増進を図るため、昭和四十七年に設立された自治医科大学は、医学の知識と技術のみならず、人道的医療への使命感を持って出身都道府県に戻り、地域医療に従事する医師・看護師を育成している。
今回の田井町医療座談会には、藤井副院長の後輩にあたる自治医大医学部五年の堤美紗子さん(26)=守山市出身=と一年の松村裕さん(20)=竜王町出身=の二人が講師として参加した。
田井町公民館に集まった高齢者中心の住民約二十人を前に、まず、総合医(家庭医)でもある藤井副院長が“穏やかな高齢者生活ピンピンコロリを目指して”と題して講演。
平均寿命と健康寿命との差を縮める必要性を説き、ピンピンコロリと長生きし逝く極意として▽元気に長生きする▽癌(がん)にならない▽脳卒中で寝込まない▽転倒・骨折しない▽ボケない▽家族と一緒に在宅・尊厳死も含めて死に際を普段から考えておく―の六項目を掲げ、「家庭・地域の中で役割や仕事を持つことが大事」だと繰り返した。
特に、自立した生活を阻害する転倒・骨折を予防する観点から、堤さんが、要介護になるリスクを高め、健康寿命の短縮要因の一つでもある“ロコモティブシンドローム(運動器症候群、略称=ロコモ)”について解説。
早期発見・治療が重要なため、松村さんの実演を交えながら、参加者とともにロコモチェックや、足の筋力とバランス能力を鍛える片脚立ち・スクワットといった簡単なトレーニングを実施し、日常生活で続けられる具体的な予防策を伝授した。
講演後、参加者から将来について質問された堤さんは「自治医大は家庭医のエキスパートを育てる大学でもあり、私も将来はそうなりたいと思って勉強させてもらっている」と答え、初めての講演に「緊張したが、こうして参加してもらえたことが何よりもうれしかった。みなさんが健康でおられることが私の幸せなので」と顔をほころばせた。
また、医療の世界に飛び込んだばかりの松村さんは「一年のときから実地研修が積めて、本当に勉強になる。家庭医になり、地元に戻って来たい」と決意を新たにしていた。
心強い学生たちの成長を知り、参加者からは「若い先生方とのよい縁をいただいた」や「病院が医療センターに変わって、どうなることかと思っていたが安心した」と安どの声が上がった。







