報告書の実現性は医師確保次第!?
◇東近江
東近江市立能登川病院経営検討委員会の第三回会合が十六日に東近江市役所三階会議室で開かれ、西澤久夫市長に提出する「東近江市立能登川病院経営検討に関する報告書案」が了承された。
報告書案では、経営方針として「国立病院機構滋賀病院や近江八幡市立総合医療センターなど近隣急性期病院の地域関連病院として手術症例後の対応や回復期患者の積極的な受け入れを行う」とし、専門性が高い肝臓疾患・消化管疾患や認知症の診断・治療および初期診断ができる外科・整形外科の医療提供と合わせて、在院看取り・レスパイト入院・開業医の後方支援など在宅支援医療機関の役割を果たすことも明記している。
百二十床を有する病床については、一般病床区分のまま、入院患者の療養環境改善へ五床室を四床室に改装し、二階病棟五十五床、三階病棟五十一床を基本とした構成へと変更。
運営形態は、当分の間、今までの地方公営企業法の全部適用とし、医師確保・経営改善に取り組みつつ「遅くとも平成二十六年九月を期限として、民間譲渡、指定管理者制度をはじめとした経営形態の変更を判断する」との方向性が盛り込まれた。
また、▽医師の招へい▽看護師の確保▽入院収益の増▽外来収益の増▽手術件数▽保険請求精度研修▽検査・健診件数の増▽経費削減▽手術室の再開活用▽院内改修工事▽やりがいと働きがいのある病院づくり―などで目標を設定し、六カ月ごとに達成状況を評価する「能登川病院経営改善目標案」も示された。
報告書案を見て、委員が「医師確保ができなければ、何も始まらない」と指摘した通り、現場を預かる竹内孝幸・能登川病院院長も「百床近い病床を運営していくめどを二年間で立てられるかどうか難しい状況。常勤医十人は必要」だと語る。
医師に限ったことではなく、看護師も含めて東近江市が有する医療にかかわる人的資源を、市全体を見渡して有効に活用する具体策の必要性も浮き彫りになった。
先に理想像を描く格好となった今回の報告書。これを夢物語で終わらせない努力が、医療スタッフだけでなく、これから行政や市民にも求められる。委員から「医療スタッフにとって働きがいのある病院にならないといけない。そのためにも市民が応援していかなければならない」との意見もあり、同委員会は報告書提出後も経営形態に関する協議を続けていく予定。






