都市計画法違反など理由に
◇全県
県が建設を進めている医療観察病棟(草津市南笠東地先)を巡って、隣接する大津市青山学区の住民ら一千三百三十三人が県を相手取って、都市計画法や建築基準法の違反などを理由に建設にかかる公金支出差し止めを求める住民訴訟を起こし、大津地裁で初公判が行われた。県側は、「全額国庫負担なので県に損害はない」として全面的に争う構え。
医療観察病棟とは、殺人や放火を犯しても、心神喪失のため刑事上の罪を問えない触法精神障害者の入院治療を行う施設。県は来夏完成に向け、総事業費約十三億円を投じ、鉄筋コンクリート二階建て、延べ床面積二千六百平方メートル、ベッド数二十三床の施設の建設を進めている。
地域住民は公判の後、会見を開いた。、代表の大谷洋士さん(青山学区自治連合会長)が「嘉田県政は対話を重視するといいながら、まともに対話せず、今日を迎えることになって残念」と話した。
代理人弁護士によると、公判では都市計画法の違反など列挙した陳述書を提出。具体的には、都市計画区域で新築する場合、所管庁(この場合は草津市)から開発許可を得る必要があるのに、県は「増築」として許可を得ずに建設を進めるのは違反とした。
また住民の意見陳述では、県が住民理解を得ないまま建設を推し進めたと訴えた。県が、大津・草津市の周辺地域で二十九回開いたという住民説明会についても、「出席者八人しかいない説明会もあり、実質的には八回」と憤った。
この問題を巡っては、住民らが今年五月二日、県に対して公金支出差止めを求める住民監査請求を行ったが、「事業費が全額国庫負担であることから県に損害、損失は発生しない」として却下された経緯がある。






