子宮頸がんなど予防検診を重視
◇東近江
東近江市立能登川病院に、十月から新しく「婦人科」が開設された。婦人科の診察と子宮がん検診事業を担当している入江賢治医師(50)は、“お金(多額の税金)を使わない医療”実現のためにも「定期的に検診を受けてほしい」と呼び掛けている。
産婦人科専門医の入江医師は、大津市民病院や大阪赤十字病院での勤務を経て、平成九年に入江産婦人科を草津市で開院、院長を務めている。地域医療に尽力した亡き父のように「専門医また開業医の実績を生かし、地域医療のためにプラスワンの役割を果たしていきたい」との思いで、能登川病院の非常勤医師を引き受けたという。
診察は、毎週水曜日の午後二時から同四時までで、腹部の痛みや更年期障害をはじめ女性特有の症状・悩みに応じている。開設以来、毎回数人が受診しており、生理不順の相談で訪れた女性に子宮頸がん検診を勧めた結果、子宮頸がんに進行する手前の状態であることが判明した事例もあった。
早期発見・早期治療が医療費抑制にも直結するため「(病院施設をどうするかという)箱からのアプローチではなく、人の理解を広げるところから始めたい」と語り、一年目の今年は病院スタッフとの意思疎通に重点を置き、来年以降から保健センターなど周辺施設にも働きかけて予防検診の普及・浸透に本腰を入れる方針だ。
また、滋賀医大のオープンシステム(妊娠初期・中期は開業医の無床診療所で妊婦検診を実施、妊娠三十四週以降は滋賀医大で予約検診、出産は開業医も立ち会い滋賀医大で行うという仕組み)に参画している経験を生かし、一人の医師で完結するのではなく“次へつなぐ医療”構築に目を向け、医師確保の観点から女性産婦人科医の復職サポートや検診実績を積みたい研修医の受け入れも模索する。
入江医師は「コツコツとつなぐ医療をすれば、医師も含めて誰かが気に留めてくれるはず。地域の病院を住民みなさんで支え育ててほしい」と協力を求め、検診の活用を呼び掛ける。
東近江市は、がん検診の受診率アップを目標に、子宮頸がん検診の無料クーポン券を配布している。対象者は、二十、二十五、三十、三十五、四十歳の女性で、能登川病院も検診指定医療機関の一つ。
さらに、能登川病院では、大切なパートナーや将来生まれてくる赤ちゃんのことを考えた“ブライダルチェックコース”や、妊娠を望む人の準備として“プレママチェック”、感染症のチェック、ホルモンバランスチェックなど、独自の検診も用意している。
詳しくは、能登川病院(TEL0748―42―1333)へ。






