遅れる来夏の参院選候補者選び 最近の現実路線の言動が呼び水に
全県
来夏に予定されている参院選。その滋賀選挙区(定数1)では、再選を目指す民主党現職の徳永久志氏(49)に対し、共産党新人の坪田五久男氏(53)が出馬表明をしているほかは、立候補予定者が出揃っていない。とくに次期衆院選で政権奪取が確実視される自民党県連に目立った動きがないだけに、政界筋では「大物を口説こうと、ポストを空けているのでは」との見方も。その大物とは、嘉田由紀子知事(62)である。【石川政実】
菅義偉・自民党幹事長代行を講師に迎えて、同党県連の政経パーティーが二十日、大津市の大津プリンスホテルで開催された。会場には千二百人が詰めかけ、立錐(りっすい)の余地もない盛況ぶりだった。
同党長老格の上野幸夫元県議は「最近の嘉田知事の言動は、ある種のシグナル(信号)のような気がする。新幹線の栗東新駅を中止に追い込んだのに、最近になって『新駅は県内に必要』と言ったり、春先は大飯原発再稼働に反対していたのに、その後、関西広域連合では夏季限定で再稼働を容認。現在は大飯原発の停止よりも、事業者との安全協定締結を目指す現実路線に舵(かじ)を切っている。自民党にとっては、参院選擁立へのハードルが低くなった」と好感する。
自民党の有力県議も「党本部が総務大臣なり、環境大臣なりのポストを用意することができれば、口説ける可能性が出てくる」と語っていた。
一方、県幹部は「三選をぜひともしてほしい。しかし最近の知事は、少し疲れているようにも見える。新幹線新駅やダムを中止し、流域治水や卒原発などに取り組み、成果を上げてきた。二期を全うするにはあと二年かかるが、その時は六十四歳。残された時間を総仕上げの三期にかけるか、国政に転出するか、研究者に復帰か、嘉田知事は来年、結論を迫られるはず」と見ている。
仮に同党県連が嘉田知事にアプローチして色よい返事がもらえなければ、次期衆院選で落選した公認候補者が参院選に回る展開か。もし口説けたなら、来年は知事選と参院選のW選挙に。
そうなると知事選では、民主党からは次期衆院選の成り行きいかんにかかわらず、現職で前総務大臣の川端達夫氏(67)待望論が急浮上しそうだ。また、首長なら山仲善彰・野洲市長(61)や若手注目株の宮本和宏・守山市長(40)、政党関係では民主現職の三日月大造氏(41)、文化人ではミュージシャンの川本勇氏(53)や県内の大学教授、県庁内では西嶋栄治・総合政策部長(59)らを推す声が出ると予想される。
いずれにせよ嘉田知事は早ければ来年にも、三選か、国政転出か、学者に復帰かの選択に迫られそうだ。







