県内から旧豊郷小ら11件答申
◇全県
二十一日に開かれた国の文化審議会で、滋賀県から阪本屋店舗兼主屋(大津市)など十一件の建造物が新たに登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申された。
今回答申される十一件が登録原簿に登録されると、滋賀県内の登録件数は三百二十六件となる。十一件の建造物は次の通り。
【阪本屋店舗兼主屋(大津市長等一丁目)】建築年代・昭和十一年、木造二階建て、瓦葺、建築面積二百五十一平方メートル。阪本屋は大津市長等に所在する商家で、北国街道に北面して建ち、鮒ずしの生産・販売を家業としている。昭和初期の大津の商家の意匠を知るうえでも重要な建築物だ。
【橋本家住宅(旧正蔵坊)主屋(大津市小関町)】正保元年(一六四四)、木造平屋建て、瓦葺、建築面積百五十四平方メートル。正蔵坊は、園城寺(大津市園城寺町)の別所の運営を担った坊(子院)の一つ。現在は個人住宅として使われている。
【加藤家住宅(旧布惣)主屋、二之蔵、三之蔵(彦根市高宮町)】主屋は江戸末期、木造二階建て、瓦葺、建築面積二百二平方メートル。高宮宿は中山道の宿駅で、高宮布(麻布)の集散地として栄えた。加藤家は高宮宿に所在し、かつては布惣の屋号で高宮布を扱う麻布商だった。
【近江鉄道鳥居本駅舎(彦根市鳥居本町)】昭和六年、木造平屋建て、瓦葺、建築面積八十一平方メートル。鳥居本宿は中山道の宿駅で、宿内から北国街道や朝鮮人街道が分岐し、江戸時代より交通の要衝となっていたが、鳥居本駅は、昭和六年の近江鉄道彦根線開業に際して、鳥居本宿に接して設置された。県内でも数少ない木造洋風駅舎。
【旧日夏村役場産業組合合同庁舎(彦根市日夏町)】昭和九年、木造二階建て、瓦葺、建築面積二百五十六平方メートル。旧日夏村は朝鮮人街道沿いの集落で、同合同庁舎は、集落の中心部の街道に面して建っている。設計はヴォーリズ建築事務所で、昭和九年の棟札が保管されている。二十一年から個人所有となり、「日夏里館」として町づくりの拠点として活用されている。
【旧豊郷小学校校舎、同校講堂、同校酬徳記念図書館(犬上郡豊郷町石畑)】旧豊郷小学校校舎は、昭和十二年、鉄筋コンクリート造二階建て(一部三階建)、建築面積千八百三十九平方メートル。同校講堂は同年、鉄筋コンクリート造平屋(一部二階建て、一部地階付)、建築面積五百十九平方メートル。同校酬徳記念図書館は同年、鉄筋コンクリート造平屋(一部二階建て)、建築面積三百五十五平方メートル。旧豊郷小学校は、豊郷出身の実業家古川鐵治郎の寄付により、ヴォーリズ建築事務所が設計を担当して、昭和十二年に竣工。三棟は改修され、現在、町民の憩いの場として提供されている。












