「東近江市総合防災訓練」
◇東近江
東近江市は九日、三十一機関と市民ら約一千四百人の参加を得て「平成二十四年度東近江市総合防災訓練」を同市山路町にある能登川スポーツセンターグラウンドを主会場に実施した。
午前六時半から始まった防災訓練は、前日からの局地的な豪雨で河川が増水する中、琵琶湖西岸断層帯を震源とするマグニチュード七・一の地震が発生、震度六弱の強い揺れにより建物崩壊や火災など能登川地区で甚大な被害が出たとの想定。
特に、東日本大震災でも有用だったアマチュア無線を活用し、救援物資を伊庭内湖から湖上搬送する初の訓練が行われた。小学四年生にして第三級アマチュア無線技士の資格を持つ古畑走君(9)が、西堀榮三郎記念探検の殿堂キッズ無線クラブの一員として参加し、対策本部横に待機。輸送ルートの道路寸断情報を傍受したことを報告後、救援物資運搬に随行している同無線倶楽部員からの連絡事項と受信時間をメモし、搬送完了まで対策本部に伝える重要な役割を担った。
もう一つ、初の試みとして展開されたのが“避難所運営訓練”。自主防災リーダーとして行動できる市民を一人でも増やしたいとの思いから組み込まれたもので、災害時避難所に指定されている躰光寺町のやわらぎホールを会場に、林町と躰光寺町の住民約三十人が、四班に分かれて間仕切り段ボールを設置し、実際に中に入って非常食を試食しながら避難所で必要な物や人材について話し合った。
参加者らは「狭いな」や「(非常食は)味がなくて、これで三日はもたんな」と避難所生活の苦難を感じ取りつつ、トイレの水や薬、高齢者のおむつといった救援物資以外に「避難者の話し相手がほしい」といった要望を、待機中のアマチュア無線家を通じてボランティアセンターに発信する訓練も行った。
訓練終了後、西澤久夫市長は「減災の取り組みには、地域の自助・共助が不可欠。訓練を通して自助・共助の必要性をかみしめ、防災対策の推進に一層の支援をお願いしたい」と協力を求め、中島行雄・能登川消防署長も「地域住民一人ひとりが防災意識を高めるいい機会となった。万が一に備え、災害に強いまちづくり活動に参加してほしい」と呼び掛けた。









