いじめ防止、説明義務化、教師の姿勢
昨年十月十一日、大津市の市立中学二年生がいじめを苦にして自殺したとされる問題について、読者から本紙に多くの投稿が寄せられた。そこでその一部を紹介する。敬称略
あらゆる分野結集し
被害出さない枠組み
医師 柴原証基47
(大津市)
思春期特有の苛めと犯罪性のある苛めとでは加害者の特徴が違います。犯罪者に多いのが「反社会性人格障害」で、十八歳未満では人格に可塑性があるとの考えから「行為障害」といいますが、実質はほぼ同じで治りません。「エピデンス」という言葉があり、辞書に「法廷における証拠」等とありますが、医療界では「治療が有効である根拠」という意味で、エピデンスに基づいた医療が常識です。法律関係者は「犯罪者の更生云々」と言われますが、そのような犯罪者に更生が可能だというエピデンスはありますか。最優先すべき事は被害者を出さない事であり、加害行為を阻止し得る強固な枠組みが必要です。現代のいじめは、教育関係者だけでなくあらゆる分野の知恵を結集しないと解決できないと思います。
いじめは暴力だから
いじめた側100%悪い
塾経営 服部義明64
(東京都台東区)
「いじめ」を漢字で書くと、「苛め」「虐め」となり、悲惨な犯罪のイメージが強くなります。今回の事件はまさに「苛め」であり、犯罪です。遊びの延長上の出来事では済まされない陰惨としたものがあります。そのことを、加害者の親たちがまず、謝罪すべきでした。しかし、謝罪どころか逆に被害者然したことから、国民の怒りがネット等で炎上したようです。大切なことは「いじめ=暴力」なのだから、いじめた側が100%悪いということを大人たちが認識することだと思います。「いじめられた側にも―」という意見は、いじめを助長させるだけではないでしょうか。
また今回の事件では、大津市教育委員会、大津警察署、中学校、大津市長の対応が、何か大きな権力の傘下で都合よく立ち振る舞っているような印象がぬぐえません。ジャーナリズムには、この事件をうやむやにすることなく、真実を追及してほしい。
生徒の自殺
学校は説明義務化
会社役員 高野真理子55
(大津市)
生徒が自殺した時は担任教師と学年主任、校長の三人が必ず公の場で事実説明をすることを義務付けること。そうすれば教師はその事態を避けるために、自分のクラスでいじめが起きないように、誠意を尽くすようになるでしょう。現状のままでは、担任は教育委員会が何とかするだろう、と問題の外にいるように感じられます。飲酒運転でも罪が重くなったから減りました。今回、担任、学年主任、当時の校長、三人を公の場に出させることができたら、今後、教師のいじめに対する姿勢がガラッと変わります。
それからもう一つ、大事なことがあります。いじめっこをつくらない方法です。子どもを育てる過程で、<1>自分がされていやなことは人にもしない<2>自分が言われていやなことは人にも言わない。これを家庭、保育園、幼稚園、学校で教育の基本とすることです。
生徒の叫びに
耳傾けてこそ教育者
パート 椋本正子59
(東近江市)
義務教育の中で逃げ場のなかったご子息様には言葉が出ない。社会の中であれば違う道を歩いて行けたろうに。残念でならない。尊い命が消えたことに。許せないのは教育者であり、一番身近にいて生徒のしていることに見ない振りをする学校側、市教委である。生徒の叫びに耳を傾けてこそ教育者だ。「長いものに巻かれろ」とは最低である。
自殺した少年にとって誰か一人でも理解者があれば救われるのに。守ろう、家庭から地域から、そして貴方の心で。






