環境省が市長会へ正式要請
◇全県
東日本大震災で大量のガレキが発生し、現地で処理が追いつかない問題で、環境省の高山智司政務官らがこのほど県市長会の会合に出席し、ガレキ処理の受け入れを全十三市長に対して正式に要請した。
各市長が様々な反応を示す中で、西川喜代治・高島市長と冨士谷英正・近江八幡市長は、それぞれ焼却場でのガレキ処理、焼却灰の受け入れに前向きな姿勢を示した。
一方、宮本和宏・守山市長と山仲善彰・野洲市長は、現施設の稼働率が極めて高いことや、建て替えのため困難とした。
獅山向洋・彦根市長は「白紙」。このほかの市長は理解を示したが、クリアーすべき課題が多いとし、「検討したい」と述べるにとどまった。
国が、全国の自治体へ受け入れを要請しているのは、岩手と宮城両県で処分しきれないガレキ四百一万三千トンで、平成二十五年度中(同二十六年三月末)には焼却、埋め立て処理を完了させる計画。
放射能が不検出、または微量のものに限るとし、安全上の目安では焼却前で二四〇~四八〇ベクレル以下(一キロ当たり)、焼却後の焼却灰で八〇〇〇ベクレル以下(同)としている。
八〇〇〇ベクレル以下であれば、従来の廃棄物と同様の方法で、安全に埋め立てられ、上部五十センチ以上の土で覆うことで健康に対する影響を無視できるレベル(年間〇・〇一ミリシーベルト以下)まで抑えることができるとしている。
一方で、関西広域連合も独自にガレキ受け入れの指針を作成中で、焼却前の放射能濃度の目安を国基準より低い一〇〇ベクレル(一キロ当たり)、焼却灰で二〇〇〇ベクレル(同)としている。
越直美大津市長
前向きに検討したい。
獅山向洋彦根市長
今は市長から言える段階でなく、「白紙」としかいえない。焼却場を建設する際、市と地元が結んだ協定では、ヨソのものを持ってくる規定は基本的にない。
藤井勇治長浜市長
焼却場の能力に空きがあれば、受け入れるべきであり、前向きに考えたい。ただ、各市でバラバラに対応するのではなく、歩調を合わせるべき。市民の理解を得るには、国も安全基準を示さないといけない。
冨士谷英正近江八幡市長
焼却灰の受け入れならば、地元に説明しながら、環境省と具体的に話し合いたい。放射能濃度の問題があるので、我々も受け入れの前に測定し、しっかり検証したい。
橋川渉草津市長
災害廃棄物の安全性が確保されるとともに、市民の十分な理解が必要であり、また現状では、最終処分地である大阪湾フェニックスセンターでの受け入れ基準が明確でないことから、情報収集を行いながら検討していきたい。
宮本和宏守山市長
焼却場の容量に余裕がないので受け入れは難しい。
野村昌弘栗東市長
住民の理解が大前提。焼却場の余力がないことはないが、ガレキの受け入れは地元住民との協定外であることや、フェニックス(大阪湾広域臨海環境整備センター)で焼却灰を受け入れられるかどうか、そして放射能濃度の安全性などをクリアーすることが条件。
中嶋武嗣甲賀市長
地元の住民の同意が最も大事。茶や米などへの風評被害も心配だ。地元への説明では、国も同席して責任もって説明する姿勢がほしい。
山仲善彰野洲市長
野洲市では、これから焼却場を建て替えるので、受け入れは難しい。現在の施設でも、稼働率は九〇%台なので、受け入れる余裕がない。
谷畑英吾湖南市長
原発事故がなければ、こういったこと(ガレキ処理が進まない)はなく、気持ちよく進めた。政策に誤りがあったので、(説明や財源を含めて)国が責任をとらないといけない。
西川喜代治高島市長
条件が整った上で、地元理解が得ることができれば、前向きに検討したい。市議会と地域審議会(公共的団体の役職員と学識経験者、住民で構成)でも前向きな姿勢だ。条件は、放射能濃度の安全性について、国が根拠を示すこと。フェニックスの焼却灰の受け入れが整うこと。
西澤久夫東近江市長
筋は理解できるが、被災地のガレキの受け入れは、焼却場の地元と結ぶ協定の例外規定で、まず地元住民の理解をもらわないといけないので、やる(受け入れ)とすれば厳しい。
泉峰一米原市長
(事務組合を共同で運営する)長浜市と前向きに話し合いをしたい。






