新生美術館拠点に情報発信を
◇全県
仏像など豊富な滋賀県の美の資源の保存と情報発信をしようと、「美の滋賀」発信懇話会座長の鷲田清一氏(大谷大学文学部教授)、県立近代美術館機能・発信力強化検討委員会委員長の牛尾郁夫氏(成安造形大学学長)、近江の仏教美術等魅力発信検討委員会委員長の木村至宏氏(成安造形大学附属近江学研究所所長)、アール・ブリュット発信検討委員会委員長の保坂健二朗氏(東京国立近代美術館主任研究員)らはこのほど、県公館で嘉田由紀子知事に懇話会提言と三検討委員会の報告書を手渡した。
近代美術館はこれまで、近代日本画、郷土にゆかりのある美術、戦後アメリカと日本を中心とした現代美術の三本柱で収集展示してきた。昭和五十九年に開館以来、三百万人以上が利用しているが、最近では観覧者数が落ち込んできている。
このため懇談会の提言等では、この三本柱に、障害のあるひとの芸術であるアール・ブリュットの作品や現在、琵琶湖文化館で収蔵している仏教美術品などを加えることで、滋賀の独自性のある美を情報発信する新生美術館として再スタートを提案している。
懇話会の座長を務めた鷲田氏は「3・11を経験して本当の豊かさとはなにかが問われている。暮らしの中に息づく美を再発見し新生美術館で再編集することで、日本の復旧、復元力へと重ねていきたい」と報告書の思いを語った。
嘉田知事は「責任の重さを感じている。滋賀の文化の特徴は、滋賀の風土に育てられた『自生の花』。これが日本の力、世界の力の源になるように育んでいきたい」と感謝の言葉を述べた。
県では、美の滋賀推進のため、新年度予算案十一事業計八千五百万円を計上している。







