被災地「ただ呆然、言葉にならない」
◇湖東・愛荘
愛荘町は先月二十日、東日本大震災の被災地に派遣している職員が町役場に戻って来たことから、テレビ画像でしか知り得ない現地の現状を見極め、今後の支援活動に生かそうと、派遣職員による報告会の場を持った。
愛知川庁舎の三階会議室で開かれた報告会には、村西俊雄町長や辰己保議長はじめ議員、幹部職員ら二十人が出席し、現地の状況を共有しながら、今後の活動に「何が必要か」を話し合った。
同町は、義援金の募金活動や救援物資の提供、避難者の受け入れなどを行う一方、人的支援として四月二日から保健師を含む町職員十五人を被災地に派遣している。
岩手県陸前高田市で給水支援に取り組んだ農林商工課の橋本庸介主任は、津波で壊滅状態の町並みに接し、開口一番「言葉が出ないくらい、すごい状況だった」と振り返った。
隣の奥州市から約一時間半かけ車で通い、高台に避難している市内四地区の人たちへの給水活動を行っていたものだが、毎回五、六十人が並び、ペットボトル二、三本で済ませる人も多く、みんなが節水に努力してる姿に感心させられたという。
コミュニティが行き届き、ルールを守る人がほとんどだが、長引けば長引く程、水をはじめとする物資よりも、支援側から見た時、これからは「心のケアが一番大切になる」との現状を報告した。
一方、福島原発事故で約二百五十人が避難生活を送る福島県田村市の旧春山小学校で支援活動を行った健康推進課の保健師・藤田京子さんは、緊急避難所というより「生活の場所」として、表面的には落ち着いているとの感想を述べた。
緊急支援(自衛隊の炊き出し、理学療法士による運動指導など)の撤退が余儀なくされ、個人個人の「生活の場」と、避難所という「集団の場」が共存しているため、避難生活が続く限り「それを支えるキーパーソン(中心人物)」への支援・協力が必要と訴えた。
『阪神淡路大震災の災害関連死約四百人のうち、約八十人が肺炎で亡くなっていることから、中越地震では「口腔ケア」が重視され、肺炎での死亡者はたったの一人』(派遣看護士関係者の話)
これに関する啓発ポスターをトイレに掲示したら、翌日からポリデントをもらいに来る高齢者が殺到したという。健康面では、生活に留意した啓発・予防活動ほか「何かあったら相談できる環境を整える必要がある」と、避難者に対する心配りをポイントに挙げていた。








