NPO金堂まちなみ保存会
◇東近江・五個荘
東近江市五個荘金堂町が、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されてから十年、地域ぐるみで保存活動に取り組んできたNPO法人金堂まちなみ保存会はこのほど、これまでの歩みを振り返るとともに、未来に伝える記念誌「五個荘金堂まちづくりのあゆみ」を発刊した。
A4判で八十ページ。写真やイラストを多用しながら、まちづくりの歩みや応援メッセージ、金堂の見どころ・歳時記、新聞各紙の記録集などを綴じ込んだ。イラストを担当したのは「ぶらりまちかど」の観光PRポスターや「五個荘オリジナル年賀はがき」を描く大津市在住の水彩画家・福山聖子さん。
八百部作成し、会員や金堂町民へ無償配布したほか、市内七つの図書館に設置した。
発刊について保存会理事長の西村實さんは「先人から受け継がれている尊い文化遺産は私たちの大きな誇りで、このすばらしい町並みや生活文化を次代に引き継いでいきたい。この記録は活動を評価する鏡であり、今後のさらなる力になるものと確信しています。またこの記念誌が、各地域で取り組まれている市民が主役のまちづくりの一助になればうれしい」と話している。
五個荘金堂町は、東西約六百メートル、南北約五百メートルに整理された古代の条里制を残す農村集落であると同時に、江戸末期から昭和初期にかけて活躍した近江商人発祥の地。白壁と舟板塀の蔵屋敷が並び、周囲の寺院や農家群、水田風景を含めて歴史的な景観を形成している―と評価され、全国初の平野部の農村集落として平成十年十二月二十五日、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。
まちなみ保存会は、優れた町並みと伝統文化を地域の財産として保存しようと平成四年に有志が集い、七年四月に前身となる「金堂町並保存会」を自治会組織として結成。町並みを美術館・博物館として全国にPRする「ぶらりまちかど」の共催やシンポジウムの開催、県内外児童らの商い体験を支援するなど、住民主体による活動が展開され、年間四―六万人の観光客が訪れるまちになった。
こうした地元の努力が実り、国重要伝統的建造物群保存地区に選定されたほか、魅力ある地域づくりに贈られる国土交通大臣表彰「手づくり郷土賞大臣賞」を受賞、さらに、美しい日本の歴史的風土100選にも選ばれた。
一部千五百円。希望者は金堂まちなみ保存交流館(IP050―5801―7101)へ。






