冒険遊び場―プレーパーク 五個荘地区まちづくり協議会
◇東近江・五個荘
子どもにとって「遊び」とは、五感を使って様々なことに挑戦し、仲間とともに工夫や失敗を重ねながら成長していく「生きる力」づくりの源。この遊びを応援しながら、子どもたちが自由に遊べる環境づくりを始めた五個荘地区まちづくり協議会の「冒険遊び場プレーパーク」を取材した。
「子どもは風の子」と言われたものだが、現代の子どもはテレビゲームやパソコン、カードゲームなど室内で遊ぶ時間が多く、外で遊びまわる子どもの姿は珍しい光景になっている。こうした外遊びをしないことによって、体力の低下や危険回避能力、コミュニケーション能力の欠如が心配されており、実際に「転倒しても手を付かず、顔面で受ける子どもが増えている」「相手の気持ちが汲み取れない」などの問題が出ている。
外遊び出来ない環境
しかし、遊び空間として確保されているはずの公園は、地域力の弱まりとともに安全な場所とは言い難く、子どもたちが安心して遊べる場所がないのが現状。また、心配が先だって遊びを控えさす保護者や、服が汚れるなどの都合で制約するなど、遊びの選択肢を大人が狭めている問題もある。
そんな現状に「子どもが外で遊べないのは変ですよね」と声を掛け合い、誕生したのが同協議会子どもを育む委員会(櫻井康弘委員長)の「冒険遊び場プレーパーク」だ。
プレーパークは、鬼ごっこや陣取り、木登りなど、かつての子どもたちが当たり前のように遊んでいた環境を今の子どもたちに返してあげようとする取り組み。また、禁止事項を極力なくし「ケガと弁当は自分もち」という責任を持つことで、「やってみたい」という意欲と、自分の力で「出来た!」という自信につなげ、自ら考え・行動する力(自主性、創造性、コミュニケーション能力、危険判断力など)を伸ばしていくもの。
自ら考え・行動する力
デンマークを発祥に三十年ほど前から日本でも広がり、市内では八日市地区まちづくり協議会が展開している。この遊び場に来市した日本冒険遊び場づくり協会の天野秀昭副代表は「子どもにとって、この世の体験は生まれて初めてのことだらけ。転んだり痛い思いをしながら、やがて歩くこと、走ることが出来るようになっていく。危ない、汚い、うるさい―で、その成長の芽を止めてはいけない」と話し、大人の理解と愛情の見守りを求めた。
大人の理解が必要
初のプレーパークが開かれたこの日は、五個荘支所前の中央公園に約六十人が集まった。多彩な遊具や砂場、樹木、せせらぎがあり、広大な芝生広場は最高の遊び場だ。地域のお年寄りやジュニアリーダーらも訪れ、子どもたちと一緒に段ボールハウス作りやキャッチボール、追いかけっこなど思い思いに遊び、大地の感触や風に運ばれる春の香りを楽しんだ。
櫻井委員長は「生き活きと目を輝かせる子どもたちの笑顔はすばらしい宝物です。そんな子どもたちの体力低下やコミュニケーションの問題は私たち大人の責任。私たちが子どもの頃に遊んだ環境を取り戻せるよう“育てと見守りの力”を持つ地域コミュニティーを築きたい」と話した。
プレーパークは、五月十七日から毎月第三日曜日午前九時、中央公園芝生広場で開かれる。
(飯田香織)






