嘉田知事と沖島住民が対話
◇東近江・近江八幡市
嘉田由紀子知事が地域に出向いて地元住民と地域や県の課題について意見交換する「知事との対話」が、このほど近江八幡市沖島町の沖島公民館で開かれた。
今年度九回目の対話先として沖島を選んだのは、限られた場所に肩を寄せあうように家屋が密集していることもあって、日頃から自然災害や火災などへの備え、予防を徹底し、地域一丸となって自主防災に取り組んでいることから。
災害時における地域での自助・共助活動の参考にしようと「防災の現場を訪ねて」をテーマに行われた。
対話には、県から嘉田由紀子知事をはじめ防災担当職員、沖島町の消防団、婦人消防隊、自治会、漁協、まちづくり団体関係者らが出席。
嘉田知事は冒頭、「(沖島は)共助の仕組みがしっかり残っている。(きょうここで)学んだことを県内外に伝えていきたい」とあいさつした。
消防団からは、平成十九年度に島内百三十軒あまりの全家庭に住宅用火災警報器と、屋外消火器八十本を設置したことや、平成四年から十七年間建物火災が発生していないこと、消防艇などで月平均六―七回程度救急搬送がある、観光客は増えているが山火事が心配、夏は水難防止啓発、などの取り組みが報告された。
婦人消防隊は、男性が漁に出ている昼間は女性のみになる沖島で全国に先駆けて大正時代に婦人消防隊が結成され、発祥地であり、全国初の総理大臣賞を受賞していること、その伝統を守り続けていることなどを報告した。
このほか出席者からは、堀切港側の駐車車両が多いためにこのままでは緊急時の対応に支障を生じることも考えられることから早期の港湾整備の必要性、離島としての認知・支援などを求める意見も出た。
また、台風が直撃した時に応援が来ないことへの心配と、自分達の生命は自分達で守るしかない現実、六十五歳以上が四十パーセントを超える高齢社会での要援護者への対応、あらゆる場面での後継者不足問題など、沖島なりの課題や問題点も出された。
知事は、「沖島には水、魚、山(畑)があり、豊かな地で、どんなことが起ころうとも、いざという時の強味はありますね」と逆の見方を示すと共に、「地域を守っていただいている結果として、自助・共助の防災に取り組まれていることを改めて知ることができました。物理的に離れていることからの昔からの工夫と、みなさんの覚悟を学ばせていただきました」と、感謝の気持ちを示した。






