横山委員長招致の検討も視野に「なし崩し的」着工は許されない
栗東市のRD社産廃処分場の汚染問題について、先月二十八日に開かれた同市の臨時議会で、国松正一市長が処分場の有害物を現地に封じ込める県案に同意する議案を提出して、賛成多数で可決された。このことにより、五日に開かれる県議会環境農水常任委員会や県に再びボールが投げ返された格好になった。そこで辻貢・同常任委員会委員長に大詰めのRD問題を聞いた。 【石川政実】
――市議会の県案同意議決をどう受け止められましたか。
辻 正直、驚きました。周辺七自治会のうち、五自治会が県案に「不同意」なのに、県が住民を飛び越えて、市長や市議会に同意を迫るやり方は、あまりに強引です。市は県から財政支援を受ける立場だけに、やはり遠慮があったのかも知れません。
――県は当初、新年度予算案に対策工事着手を見込んで遮水壁設置など約十億七千万円を計上する腹積もりでしたが、ここにきて焼却炉撤去など緊急対策のみを計上することに切り替えましたね。
辻 県は周辺住民の反対が根強いため、強行突破をせずに住民ともう一度協議するとしているようですが、注意しなければいけないのは、緊急対策を名目に「なし崩し的」に県の対策工事が強行されることがあってはならないということです。
そもそも県は、対策工実施の基本方針として、周辺七自治会の合意と納得を大前提にすると当委員会でも大見得を切ったわけです。 それが果たせないとなると、今度は市長に同意を迫るというのは、県が方針転換をしたことを意味します。
もしそうなら、まず県は県議会や住民に陳謝すべきです。そうでないと、当委員会としては審議入りができなくなるんですよ。
――県はあくまで方針転換はしていないという立場ですが。
辻 それなら、緊急対策も予算計上すべきではないと思いますよ。
――市の諮問機関である市調査委員会が先月二十三日、有害物を撤去し、処分場底部の破壊された粘土層を修復する対策工法を答申しましたが、県の常任委員会に市調査委の横山卓雄委員長を招致されるお考えはありませんか。
辻 審議日程の都合もあり、軽々には言えませんが、すくなくとも委員の多くから、そのような声がでれば、無視することはできず、検討の必要が出てきます。そうなれば県案と市調査委答申とが比較できますからね。
――市議会の産業廃棄物対策特別委員会の田村隆光委員長は本紙取材に「市の担当者は県案に反対すると、今後、対策工事を一切してもらえなくなるのでは、とおびえている」と語っていますが。
辻 このような事態を招いた原因の一つは、県検証委員会でも指摘されているように、県の不作為によるものであり、もし「県案に逆らえば対策工事をしない」というのであればは言語道断です。






