サポーター養成講座
◇東近江・能登川
認知症などの介護予防に効果があるとされる『回想法』を地域サロンなどで展開しようと、「回想法サポーター養成講座」がこのほど、東近江市能登川博物館で開かれ、団塊世代を中心に十五人が受講した。
回想法とは、一九六〇年代にアメリカの精神科医、ロバートバトラー博士が提唱した心理療法で、昔懐かしい写真や生活道具などを使って、若い頃の記憶を引き出し、語りあうことで脳の活性化を図るもの。一万点余りの古民具を展示・収蔵する能登川博物館がいち早く取り入れ、旧町時代の平成十六年十月から「回想法出前サービス」を実施し、全国でも珍しい文化・福祉・教育の共働活動を行ってきた。
このノウハウを東近江市が引き継ぎ、回想法プロジェクトチーム(いきいき支援課・同博物館・市社協)を結成。地域回想法マニュアルを作成したほか、昨年一月に初のサポーター養成講座を開講し、三十六人のサポーターが誕生した。
このほど行われた講座は、さらにきめ細かな出前サービスが展開できるよう、昨年に続く三回連続講座の一回目で、NPOシルバー総合研究所研究員で、名古屋文理大学短期大学部介護福祉学科准教授の下山久之氏が「回想法の基礎と地域回想法展開の目的」を講演した。
このなかで下山氏は、「昔話をして人生を振り返るのは、誰もが行う自然の営みですが、一人で考え事をすると否定的になりやすい。このため、第三者が話を聴いて、本人の精神バランスをとってあげることが大切」と、回想法における聞き手の重要性を説いた。
さらに、適切に話を聞くポイントとして▽適度に目を合わす▽声の調子に気をつける▽効果的に質問を行う▽自分自身の話もする―などを挙げた。
また、回想法は「過去を振り返り、楽しむことの活用です。例えば、三十年、四十年と年齢は違っても遊びはみんなが楽しめるもの。懐かしい遊びや道具、写真などは人と人とをグッと近づける不思議な力がある。これを生きる力に活かしていく援助が、みなさんが目指すサポーターなのです」とエールを送った。







