新幹線、大戸川ダム、RD問題… 住民との“対話”なき嘉田県政
◇湖南・栗東市
「国松正一・栗東市長は、例え財政支援を県に仰いだとしても、RD社産廃処分場問題で拙速に県案の対策工法に合意すべきでない」と訴えるのは、次期衆院選に滋賀3区から立候補予定の自民現職、宇野治・衆院議員である。県内選出国会議員の中では、全量撤去をいち早く公約に掲げてきた同氏に聞いた。【石川政実】
――十六日に開かれた滋賀県議会の臨時議会で、大戸川ダム(大津市)建設中止を国に求める嘉田由紀子滋賀県知事の意見案が賛成多数で可決されましたね。
宇野 大戸川ダム問題では、まず四府県知事で白紙撤回を求める合意を先にして、その後に同様の知事意見案を県議会に提出し、地元住民への説明は一切なしでしょ。順序が逆ですよ。RD問題でもそうです。県は、処分場内を遮水(しゃすい)壁で囲んで有害物を現地浄化する対策工法を決めて、地元七自治会と三巡目まで説明会を行ったが、「県案は絶対に正しい」と一方的な姿勢ですから、知事の政治理念である“対話”にならない。住民のみなさんの「有害物は撤去しないと安心できない」という思いにそった対策工法を考えるべきですよ。
――宇野代議士は、県選出の国会議員のなかで、初めて全量撤去を公約にされましたね。
宇野 住民のみなさんの思いを代弁すると、それ以外にないわけですよ。最低でも、有害物の全量撤去です。昨年十一月に嘉田知事が国への政策提案(予算要望)で上京されたとき、私ども自民党にもこられた。真っ先に、嘉田知事は「全量撤去と言われるが、(現行の産廃特別措置法では)無理です」と僕に詰め寄ってこられたんですが、住民の側に立って何とかしようと考えられていないとがっかりしました。国の支援が受けれる産廃特措法に限界があれば、新たな法律を作って中身も変えたらいいわけです。われわれは与党ですから、環境省に働きかけができるわけですよ。
――県は、産廃特措法の申請期限が迫っているとして、国松市長に対し今月末までに県案で合意するよう迫っていますが。
宇野 周辺七自治会のうち、五自治会が県案に反対している中で、国松市長は県案に同意すべきでないし、同意されないと信じています。県は、市の調査委員会の答申も重く受け止め、有害物の撤去を行う新たな案を作り直すべきでしょう。このために産廃特措法の申請が半年なり、延びてもいいじゃないですか。嘉田知事にとって、新幹線新駅も大戸川ダムもRD問題も、住民のみなさんの痛みは、単なる地域問題なんですね。県民の問題とはとらえておられない。でも、地域の集合体が県ですからね。地域ごとに恨みを残すことは、県全体として恨みを残すわけです。「最後は知事の政治判断」という言葉を嘉田知事はよく使っておられるが、知事が好き勝手にしたらいいというわけではありません。一日も早く「対話の県政」を始めてほしいと思います。






