伝三ノ丸へ折れ曲がらない 寺との関係も あす現地説明会
◇東近江・安土町
今年度から四年計画で史跡観音寺城跡の石垣基礎調査などを行っている県教委文化財保護課は十四日、今年度行った調査・発掘の成果を発表した。
これまで、伝本丸から通じる大石段が、本丸の十メートル東側の下部(高低差約二十メートル)にある伝三ノ丸付近で一旦直角に曲がり、再び直角に曲がる、防御性のある桝形的空間をもっていたのではないかと思われてきたが、今回の調査で、伝三ノ丸への石段だと思われていた部分は実は大石段側面の石垣が崩れたもので、大石段は曲がらずに直線的に続いていて、伝三ノ丸とはここではつながらず、桝形的空間も存在しなかった可能性が強くなった。
また、伝三ノ丸北端にある谷に突き出した土塁から両側っへ下る新たな石段が見つかり、それぞれ別の谷につながっており、伝三ノ丸へ二つのルートがあったことが分かった。
さらに、伝三ノ丸を中心に向かって二十五メートルほど進んだところに石垣が築かれ、ここから奥が一段(七十センチ程度)高くなっているが、大規模な火災により赤色変化した石が多数あり、修復、崩壊がくり返されたため、石段の形跡は認められなかった。
これらのことから、伝三ノ丸が築城前からあった観音正寺の施設の遺構を生かした可能性も考えられ、観音寺城と観音正寺との関係、佐々木六角氏と宗教の関係など、曖昧になっている部分を解明する第一歩となる可能性も出てきた。
十八日午後一時から現地説明会が開催される。参加無料。同町石寺の石寺楽市前で開始三十分前から受け付け。予約不要。荒天中止。山歩きのできる格好で。問い合わせは城郭調査事務所(TEL0748―46―6144)へ。






