母校に校舎模型を寄贈
◇東近江・永源寺
県警本部に勤める山上町の林良介さん(58)が、明治三十七年に建てられた初代・永源寺町立山上小学校を再現した200分の1の模型を、母校の山上小学校に寄贈した。現在も同じ場所にあるグラウンドの土や砂を使用した前庭なども復元されており、同校正面玄関ロビーに展示されている。
林さんは、昭和三十八年三月に巣立った同校校舎最後の卒業生。四十五年が経った昨年、懐かしい恩師や同窓生らに会いたい―と、林さんを代表幹事に第一回同窓会を開くことになり、準備会で旧校舎の復元模型を作ることを発案。その旨を案内ハガキに書いたところ喜びの返事が返り、林さんは「造るのなら、みんなの思い出が詰まっている敷地まるごとを再現しよう」と、当初計画していた一階平面模型を変更し、二階建て校舎と講堂・体育館・前庭後庭・学問坂に至る全景の立体模型を造ることになった。
しかし、残っているのは前景の写真一枚と記憶だけ。当時としては珍しいデザイン性に富んだ校舎で、県内外から視察に訪れていたといい、記憶を頼りに寄せ棟が美しい耐震の「つっぱり校舎」(突っ張り棒を随所に配した構造)を再現した。
また内部は、屋根と二階部分を取り外すと、各教室や職員室、理科室をはじめ、弁当を温める棚やストーブ室までもが忠実に配され、集まった同窓生らから驚きと同時に懐かしむ声でいっぱいとなり、時が経つのも忘れて盛り上がったという。
模型は縦六十三センチ、横四十三センチ、高さ二十一センチ。段ボールや菓子などの空き箱を使い、昨年九月上旬から約一カ月半かけて制作した。
小学生時代にプラモデルを作った程度で、本格的な模型作りは初めてという林さんは「小学校は私の原点。頭の中にある記憶を閉まっておくのはもったいなかった。初代校舎で学んだ卒業生や親、先生など多くの人に見てもらいたい」と話し、この願いをくみ、谷弥一郎校長は「始業式で、小学校に熱い思いをもっている先輩がいることを紹介したい」と、玄関ロビーに展示した。
なお、現在の校舎は三代目で、児童二百二十七人が学ぶ。






