家計・健康・地域・環境にやさしい 郊外型自転車版カーシェアリング
◇東近江・近江八幡市
近江八幡駅北口ロータリーの朝、職場や学校に向かう人たちの雑踏の中を、ブルーの同じ車体の自転車が次々と駅舎隣の駐輪場に入る。そして、電車が着くたびに、今入って来たばかりの自転車に別の人が乗って出て行く。ここは、レンタサイクル「駅リンくん」の駐輪場。観光などを目的とした一般的な一回利用のレンタサイクルももちろんやっているが、一か月契約の定期利用が、通勤・通学者に重宝されている。
駅の玄関口で乗り降りでき、自転車と駐輪場が確保でき、周辺の駐輪場とあまり変わらない料金(一か月二千円、保証金八千円は退会時返却)で利用できるとあって、利用者も多い。
運営しているのは、株式会社駅レンタカー関西(本社・兵庫県尼崎市)。バスなどの公共交通路線が発達していない郊外のJR沿線で、通勤・通学の利便性を図ろうと、ドイツの交通システムを参考にした。平成十年の大阪、JR住道(すみのどう)駅の第一号を皮切りに、現在では、大阪、兵庫、滋賀に十八営業所を構える。
滋賀県内には、草津、守山、近江八幡、彦根の各駅に営業所を置く。近江八幡営業所は平成十七年に開業、レンタサイクル二百台がフル稼動で、順番待ち状態が続いている。
同社の土屋樹一営業企画部長は、「最近は、通勤費節約やメタボ対策といった、経済面、健康面を考えての利用も増えており、さらに、地球温暖化が社会問題となって、環境面からも注目されるようになりました」と話す。現に、「(昨年)ガソリンが高騰した時に、マイカーから乗り換えました」という男性利用者の声も。
公共交通機関が発達した都市部では、複数の人が自動車を共同所有して、必要な時だけ利用する「カーシェアリング」が普及しているが、駅リンくんは言わば、自転車版カーシェアリング「バイスクルシェアリング」というわけだ。
自転車の購入・廃棄やパンク・故障などのメンテナンスの心配もなく、シルバー人材センターに管理を一部依託したり、駅未使用地の有効活用や駅周辺の放置自転車解消にも役立つとあって、人や地域、地球にやさしい通勤・通学スタイルとして、ますます注目が高まりそう。
問い合わせは、各駅リンくん営業所か、駅レンタカー関西(06―4868―8501)へ。







