「何枚も作るのは大変だろうな」
◇東近江・蒲生
エジソンに次ぐ世界的発明をした蒲生岡本町出身の堀井新治郎親子。家財を投げ売って「謄写版」開発を成し遂げた堀井親子に関する理解を深めようと、東近江市立蒲生西小学校(山口龍三校長)の四年生が十八日、ガリ版に挑戦した。
この授業は、総合的な学習の時間を活用したもの。四年生九十三人は、まず、蒲生岡本町にあるガリ版伝承館を訪ね、毛筆時代から明治のOA機器革命を起こした堀井親子の偉業を学んだ。
ビデオや展示品を見て、山路侑加さんは「ガリ版の作品や初めて作られた謄写版などが置いてあって、ガリ版伝承館(旧堀井家)の中が印象的だった」と話していた。
午後からは同小多目的室で、ガリ版伝承館職員の田中浩さんと深見勝さんの指導を受けながら、年賀状やクリスマスカードなどはがきサイズの作品づくりに挑戦。
やすり板にろう原紙をセットし、鉄筆でガリガリ。「できるだけ鉄筆を立てるように」と田中さんのアドバイスを実践しながら、児童らは来年の干支の丑(うし)や雪だるま、自分の好きな物を思い思いに描いた。
「やばい。おれまた(ろう原紙が)破れた」や「失敗は成功のもと」と、児童らは初めて握る鉄筆に苦戦。「来年も続けたいので」とソフトテニスラケットとボールの絵を年賀状に添えた米田香菜さんは、「ガリガリはおもしろいけど、何枚も作るのは大変だろうなと思う」と先人に思いをはせた。
穴があいているかを手でなぞって確認した後、印刷の工程へ。赤・緑・青・黒・ピンクの五色から好きな色を選び、刷り台にろう原紙をのせ、ローラーでインクを馴染ませてから一人十枚刷り上げた。
印刷を終え、川池佑喜くんは「ちょっと失敗したけど、きれいにできた。鉄筆で書くのが楽しかった」と語り、直線もうまく表現。完成した作品を八十五点と自己採点した柴田芙実香さんは「ローラーへの力の入れ具合が初めはつかめず、ゆるくなりすぎて薄くなってしまった」と振り返り、ガリ版技術の深さを感じ取っていた。







