東近江地域防災セミナー震度6強にたえるまちづくり=互いに支えあえる地域づくり=
◇東近江・安土町 東近江行政組合と東近江防災連絡協議会の平成二十年度東近江地域防災セミナーが二十二日に安土町の文芸セミナリヨで開催され、出席した東近江地域内の自主防災組織のリーダーや民生委員等関係者約三百人が、防災への意識や、高齢者や障害者を災害から守る地域の支え合い等について、理解を深めた。 セミナーの開催にあたって、東近江行政組合管理者の冨士谷英正近江八幡市長は開会のあいさつで、「災害発生に向け、日頃から何をしておかなければならないか、一緒に考えましょう」と、参加者に呼びかけた。 災害図上訓練の考案者で、ワークショップ指導などで地域防災の普及に努めている静岡県の富士常葉大学環境防災学部の小村隆史准教授が講演「東近江地域の防災リスクを考える」で、阪神淡路大震災や新潟中越地震の写真や映像、現地取材などを紹介しながら、災害を最小限に食い止めるための予防の重要性を訴えた。 小村氏はまず、近く高い確率で発生するとされている巨大地震に備えて、各自治体が作成して全戸配付いる防災マップが、住民に有効活用されていない点を指摘した上で、都市が破壊される震度7と建物がしっかりしていれば致命傷は回避できる震度6強とでは被害に大きな差が出ること、さらに、震度6弱以下ならば、普通なら、人命にかかわる被害は出ないと、指摘した。 そこで、東近江地域では震度6強の想定が必要で、建物は無事でも建物内に大きな傷跡が残るため、医療施設などでは免震構造化や非常時の燃料や水などの確保に協力してくれる非医療人(住民)のボランティア体制づくり、住宅の耐震調査(昭和五十六年以前建築、日本家屋、二階建て、屋根瓦、一方向に壁のない一階)などに急いで取り組む必要があることを強調した。 また、国土地理院のホームページなどを利用して昔の地図との比較による地盤の強弱や、風水害のあった場所や神社仏閣のある場所などを、地域で確認しておくようアドバイスした。 このようにリスクを認識することは、次の世代、その次の世代のためでもあり、人々の人生設計に災害への意識や対応を根付かせることにつながるとし、多くの自治体で取り組んでいる初期消火、応急救護などの事後対応の防災訓練よりも「予防に勝る防災なし」と締めくくった。 事例発表では、岐阜県安城市の花ノ木福祉委員会が取り組んでいる災害時要援護者支援制度に向けた要援護者登録台帳や防災福祉マップ(支え合いマップ)づくりなどの実践が紹介され、町内会役員・民生委員・老人クラブと連携・協力による訪問調査や、見守り・災害支援といった地域支援者(複数人)選定など、「お互いに助け合えるまちづくり」へ、大いに参考になった。






