昭和の琵琶湖の情景を想起させるドラマ描く
【全県】 米原市出身の作家・弟子吉治郎さんが琵琶湖とふなずしに関わる人たちの姿を情景豊かに描いた小説「ふなずしと琵琶湖の女たち」(サンライズ出版)を出版した。
弟子さんは本名を加藤吉治郎さんといい、1947年に米原市で生まれた。岐阜県在住。大学を卒業後、中部日本放送(CBC)に入社、84年に独立し、テレビ番組や舞台演出など幅広い分野で活動してきた。ペンネームはCBC時代に出会った上岡龍太郎さんとの縁で付けられた。テレビ制作の現場を離れてからは精力的に執筆活動を続けており、今作は単著としては9作目、2012年に刊行し、第16回日本自費出版文化賞で入選した小説「湖猫、波を奔る」と世界観を同じくする。
同作は、ふなずし名人と呼ばれるヒロインをはじめ、色気たっぷりの女友達、大学院卒の漁師を夫に持つ漁業組合長の孫娘、沖島の元気な年配女性たちなど、魅力あふれる女性たちを中心に、ふなずしの作り方やビワコオオナマズの伝承、地域の冠婚葬祭の風景などが情感たっぷりに描かれている。
作品の背景には、弟子さんが幼少期を過ごした昭和初期の湖畔の記憶と、2006年に肝臓がんが発見されてから、病と向き合いながら、何度も琵琶湖を訪ねて取材を重ねた熱意がある。
弟子さんは出版に寄せて「取材では多くの人々との出会いがありました。もしかしたら、あなたの知っている誰かに似た人物が、この物語にいるかもしれません」とコメントしている。
また、同作イラストは県出身のイラストレーター・松鳥むうさんが手がけている。
同作は四六判、200ページ。定価1980円。全国の主な書店やインターネット書店で販売中。書籍に関する問い合わせはサンライズ出版(TEL0749―22―0627)へ。







