上下分離で必要経費減少のため
【東近江】 「近江鉄道法定協議会」(県と沿線10市町、近江鉄道などの関係団体で構成)が3月27日、大津市内で開催され、近江鉄道線の運行を担う近江鉄道(彦根市)から2024年度決算が31年ぶりの黒字決算になる見通しとの報告があった。
2024年度決算は、営業収益14億6200万円(前年度比46%増)、営業費用14億600万円(同12%増)で、5600万円の黒字。
2024年度決算見通し
藤井社長「さらに収益の回復を」
これは、24年度からの公有民営方式の上下分離の移行により、近江鉄道線の保守管理は近江鉄道線管理機構(県と沿線10市町で構成)が担うようになったため、近江鉄道は鉄道運行に専念できるようになり、固定資産税と動力費、一般管理費が減少し、決算は見かけ上、黒字化した。
輸送実績は、通勤定期が142万3209人(前年度同期比3%増)、通学定期158万7783人(同5%増)、定期外145万297人(同7%増)で、計446万1289人(同5%増)といずれも増加した。
法定協会長の三日月大造知事は「この成果を糧にして大事にしたい。安全あっての運行なので、これには労力と時間、技術がいる。今後も継続できるよう、近江鉄道とのコミュニケーション、法定協の議論を積み重ねていきたい」と述べた。
また、近江鉄道の藤井高明社長は、「われわれの減価償却費などが一切なくなってこの数字が出た。現状を維持したうえで、さらに収益としても回復していく。地域の交通を維持する観点で、沿線の市町と協議を重ねてよい形をめざしたい」と語った。
このほか、施設管理を行う近江鉄道線管理機構の2025年度予算として、国・県・沿線10市町からの補助金及び負担金により、歳入・歳出ともに総額18億922万3千円の予算が報告された。
また、法定協からは利用増に向けて、▽2026年3月からをめざす交通系ICカード「ICOCA」導入の取り組み、▽今秋の国スポ・障スポの観戦応援事業案として、満65歳以上の利用者が1乗車100円で乗降できるシルバーパスの対象者をこれまでの沿線市町在住から県内在住者への拡大、▽学生向けの観戦応援で県内中学生・高校生を対象に1乗車につき100円で乗車できる回数券の配布を事業案―を報告した。






