懲役1年6か月 執行猶予5年
【全県】 元県議の大野和三郎被告(69)が2017年度から22年度の6年間、本来未使用分は年度ごとに返金することとなっている県議の政務活動費残余分に関し、支出額を水増しした虚偽の領収書を添付した収支報告書計89枚を県議会事務局に提出したことで584万円余りの返還を免れ、財産上不法な利益を得ていたとして詐欺の罪に問われた件について、2月28日、大津地方裁判所(大津市京町3)で判決公判が開かれ、谷口真紀裁判長が懲役1年6か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。
判決理由について谷口裁判長は「被告人が返還を免れていた政務活動費の残余分は多額で、被害結果は大きい」、「周到に計画され、長期にわたって繰り返され、巧妙かつ狡猾、常習的で、悪質性は相当高い」、「長年県議会議員の地位にあった被告人が政務活動費の意義や趣旨を無視して議員としての倫理観に欠ける行為に及び、滋賀県に多大な損害を被らせ、県民の信頼を裏切ったことについても責任は重い」などと説明し、「被告人の刑事責任は重い」とした上で、「詐取金額については返還済であり、財産的被害は一応回復していることは量刑状考慮すべき」とし、また、すでに議員辞職し、今後は政治活動を行わない意向を示している点や、公判でも反省の言葉を述べている点、次男が今後の監督を約束している点、この事案が広く報道されて一定の社会的制裁を受けたといえる点などを考慮し、「刑事責任を明らかにした上で刑の執行を猶予するが、詐取金額や手口の悪質性に鑑み、猶予の期間を長期とするのが相当と判断した」と述べた。
判決公判後、大野被告に対しマスコミが「県民へ何かコメントはないか」などと質問したが「聞こえない」と繰り返し、足早に立ち去った。
今年1月29日に行われた初公判で、大野被告は起訴内容を認めて謝罪の弁を述べ、検察側が懲役1年6か月の実刑、弁護側が執行猶予付きの判決を求めていた。






