国政刻刻 北陸新幹線敦賀・新大阪間「米原ルート」を再検討を
三月十六日、北陸新幹線が金沢・敦賀間で開業され、焦点は敦賀・新大阪間の開通となっています。
二〇一六年、政権与党は敦賀・新大阪間について、敦賀から小浜市を南下して京都を経由して新大阪駅に乗り入れる「小浜ルート」を決定しています。
一方で、同時期に検討されたのは「米原ルート」。敦賀から長浜市を経由して米原駅に接続する案でしたが、採用されませんでした。
「小浜ルート」の総工事費は、約二兆一千億円で「米原ルート」の五千九百億円の三倍超、工事期間も「米原ルート」より五年長い十五年で、費用対効果を示す費用便益比も「一・一」で「米原ルート」の「二・二」の半分と二〇一六年に試算されていました。
近年の資材・人件費の高騰により費用が膨らむのは間違いなく、費用便益比が一を割り込むことは避けられません。
また、全長一四三キロの「小浜ルート」の八割はトンネル区間であり、膨大な土砂の搬出と処理場確保の見通しは立っていません。
さらに、京都市内などの市街地は大深度地下工事が予定されていますが、琵琶湖の水量に匹敵するといわれる京都盆地の地下水脈への影響、特に地下水の枯渇や汚染が懸念され、そのリスクは極めて大きいものがあります。
つまり、こうした課題をクリアするためには、超がつくほどの難工事となり、十五年の工事期間や総工事費が二倍になると予想する土木専門家も少なくありません。
一方、「米原ルート」は「小浜ルート」と比較して、工事区間(約五十キロ)は約三分の一、北陸本線や北陸道が開通済で地質や地下水脈の情報があり、工事費の上振れや工事遅延のリスクは格段に小さいといえます。
政府・与党は「小浜ルート」にすでに決定済みとの姿勢を崩しません。しかし、二〇一六年の決定から七年がたち、着工の目途すら立たない現状を考え、早期開業が見込まれる「米原ルート」を選択すべきとの声はあがって当然です。
国民の利便性、ひいては国益の観点からも、「敦賀止まり」による新幹線ネットワークの「空白」をこれ以上放っておくわけにはいきません。その意味でも、「米原ルート」をもう一度、議論の遡上に乗せて再検討すべきだと働きかけていきます。






