国政刻刻 本アニメを誇らしげに語る政治家 深いため息をつくアニメ従事者
『呪術廻戦』『進撃の巨人』『鬼滅の刃』などをはじめとして日本のアニメは世界でも高い評価を受けています。国も二○一三年から本格的にクールジャパン戦略を実施し、その中核にアニメを置いています。
同時に、日本のアニメは日本の外交を推進していくにあたって、強力なツールとして役割を担っています。
しかしながら、首相をはじめ政治家が「日本のアニメは世界で高い評価を受け…」と語る度に、アニメ業界に従事する方々は深いため息をつかざるをえないそうです。「私たちの苦しい状況を知りもしないで」と。
『日本アニメフィルム文化連盟』のお話を聞きましたが、全産業の労働者の月間労働時間は百六十三時間に対し、アニメ業界は二百十九時間と三割以上長く働いています。
また、アニメ関連業界の市場規模は三兆円に達する一方で、日本国内でアニメ制作を行う企業へは二千七百三億円と全体の十分の一にとどまってしまいます。実際、全体の四○%が年収二百四十万円となっています。
こうした日本アニメ業界の過酷な実態は、広く海外にも知られるところとなっています。昨年の夏、国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会のメンバーが来日し、調査を行いましたが、アニメ業界の労働者の労働実態について改善を求める報告書を発表するにいたっています。
今、欧米では人権デュー・ディリジェンスを重視する傾向が強くなっています。これは、不当な労働条件や長時間労働などによって生産された生産物の輸入や流通を禁止するというもの。
国連人権理事会も指摘する日本アニメ業界も早急に対応を行わないと、日本アニメ作品の世界への流通制限や不買運動につながりかねません。そうなれば、日本アニメはあっという間に中国、韓国に凌駕されてしまいます。
手がけた作品が大ヒットしても、国内の制作現場に利益が還元させる仕組みが存在しないことが根本問題です。政府もアニメ業界の実態調査に乗り出すと表明していますが、実態解明は評価しますが(裏金問題では実態解明すらしていない)、それにとどまらず、著作権の現場への配分など国が一定のルールを定めるなど、根本解決に私も努めていきます。






