県政NOW 「県立高校の定員割れに思う」
桜満開の中、多くの学校で入学式が行われ、希望を抱きながら新たなスタートを切った新入生にエールを送ります。その一方で、大阪では公立高校の半数近くが定員割れしたとの報道に、本県の状況が気がかりでした。今年の県立高校への入学希望は定員の1・04倍であったものの、入学者は45校のうち17校で定員割れし400人あまり定員不足となりました。その要因は、推測の域を出ませんが、通学の利便性が大きいのではないかと思われます。JR沿線の、大津、湖南の高校に入学希望が偏っています。またかつて算盤(そろばん)や簿記の得意な人材が重宝され、持て囃された商業高校や、金属加工や建物設計など工業の専門知識を持つ人材を育成し、日本のものづくりの現場を支えてきた工業高校、あるいは国の礎(いしずえ)と称えられた農業の担い手を育成する農業高校など実業高校は、近年、少子化に加え、大学進学を見据えた高校への志望者の増加に伴い入学志望は減少の一途をたどり定員割れ寸前となっています。グローバル社会の中で資源が少ない日本では、ものづくりの技術や知識こそ世界と渡り合えるスキルではないでしょうか。国民にとって食糧を生産する農業は、食糧安全保障の観点からも重要な産業です。さらに国立青少年教育振興機構が実施した高校生の意識調査の結果にも気掛かりがあります。アメリカや中国など海外の高校生の8割以上が「自分に価値がある」と答えた一方で、日本の高校生は6割ほどが「自分にあまり価値がない」と感じています。日本人の謙虚さだと言っておられず、次代を担う子供たちの意欲と積極性が懸念されます。現代社会において子どもの評価を「勉強やスポーツができる」に偏り過ぎていたのではないでしょうか。「自分はできる」と自分を信じる者は、チャレンジを繰り返すパワーを持っています。子供たちが、自分を信じチャレンジ精神をもって学生生活を送れるよう、社会や教育のあり方に向き合わなければならないと感じています。






