県政NOW 「農業に思いを馳せて」
6月は、現在あまり耳にしなくなりましたが、早苗饗(さなぶり)の月です。「さ」は田の神を意味し、田の神を送り五穀豊穣を祈るとともに、田植えが無事終わったことを祝う饗宴を催すことです。6月に際して農業の現状に思いを馳(は)せますと、かつて「農業は国の礎(いしずえ)」とまで言われてきましたが、滋賀県の農家数は、2000年の約4万9000戸から2020年には約2万2000戸に減少し20年間で半数以上の農家が離農しています。離農の主な要因は、高齢化により農業ができなくなったこととされていますが、農業経営の収益性が低くなったこと、また後継者となる若者が農村集落に少なくなったことも大きな要因であるのではないかと思っています。農業は食糧を確保する重要な生産手段であるとともに、耕作により農地を適切に維持管理することで国土の保全に繋がり、また水田が雨水を貯水することにより豪雨時においてはダム機能を果たし洪水を防いでいるとも言われています。いずれにとりましても農業は国民生活にとって重要な役割を果たし欠かせない重要な産業となっています。食糧自給率からみますと、日本の食糧自給率は38%で、カナダ266%、アメリカ132%、フランス125%、ドイツ86%など先進国の中では最も低い水準となっています。また品目別では、米は97%、野菜79%と、国策により比較的高水準を維持しています。紛争等による有事のほか世界的な人口増加による食料需要の増大や気候変動による生産減少など不測の事態に備えて食料自給率を高める食糧安全保障は、国の最重要政策であるといっても過言でないと思います。このことから農業は県民生活にとっても重要な産業と考えています。今回、県議会の環境・農水常任委員会に在籍することとなり、あらためて農業情勢や課題を学ばさせて頂くとともに、県民の皆さまのご意見を伺いながら施策を検討してまいりたいと考えております。






