国政刻刻 現行の健康保険証とマイナカード保険証とが選択できるようにすべき
二○二四年秋に現在の健康保険証が廃止され、マイナンバーカードに一本化する方針を政府が打ち出しています。
二○二二年六月の時点では、現行の保険証との選択制にしていたところ、同年十月に唐突に保険証廃止を表明しました。
そして、ここにきてマイナンバーカードに関する様々なトラブルが大きな問題となっています。
代表的な事例でいうと、マイナンバー保険証で医療機関を受診した際に、他人の診療情報が閲覧されたというケース、マイナンバー保険証のみの持参で資格無効とされたため、窓口で「いったん十割負担」となったケース、また、年金などの公金を受け取る口座が別人のマイナンバーとひも付いていたケース、などがあります。
日本は先進国のなかではデジタル化が遅れているのは事実です。政府の方針も大枠で理解できなくもありません。
しかし、ここまでトラブルが多発し、国民の間に不信感がある状況で方針通りに強行することは正しいのかどうか。身近な健康保険証を廃止し、トラブルが続出しているマイナンバーカードに一本化するのは無理があると言わざるを得ません。
そもそもマイナンバーカードは、希望者だけが作れば良かったはずです。現在、何の不都合もなく使うことができている保険証を廃止し、事実上、カードの取得を強制するかのような手法が、政府の目指すとしている「人に優しいデジタル化」なのでしょうか。私にはとてもそうは思えないのですが。
一九八○年、納税者番号の一種「グリーンカード制度」を導入する法律が制定された際、各界から様々な問題点が指摘されたため、五年後に廃止となりました。
まずは、マイナンバーカードに関する様々なトラブルの原因を解明し、再発防止策を徹底して講じていくことに努めることが先決です。そして、健康保険証をあえて廃止することが本当に国民のためになるのか。政府は一度、立ち止まって考えるべきです。
私は、当初の案にあった通り、現行の保険証とマイナンバーカード保険証との選択制が望ましいと考えています。






