国政刻刻 公党間の合意を実行せよ 保育士の配置基準の見直し
厚生労働省が人口動態統計の速報値を公表しました。二○二二年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は七十九万九千人。一八九九年に統計を取り始めて以来、初めて八十万人を割りました。
少子化対策は、待ったなしです。しかし、岸田政権は「異次元の少子化対策」を華々しく唱え、子ども関連予算を倍にするとしましたが、現段階では中身はまったく示されていません。
長妻昭衆院議員が「(子ども予算)倍増に期待している人は多い。GDP比で倍にするのか、実態金額で倍にするのか」と質すと、総理は「中身を決めずして、最初からGDP比いくらとか、数字ありきではない」と珍答弁。数字の根拠もなくして、何が倍増だとよく言うよ、と思います。だったら、政策の中身も決まっていないのに倍増と言ったのはどっちだ、と怒りすら覚えてしまいます。
二○一二年、民主党政権下で民主・自民・公明の三党合意が結ばれ、「社会保障と税の一体改革」が実現しました。その際、保育士の配置基準(一人の保育士がみる子どもの数)を見直して保育の質の向上させるための予算として、約三千億円を充てることとしました。
ところが、その後の自民党政権は、この保育士の配置基準の見直しの努力を怠り、約十一年も放置されたままとなっています。
現在の基準は、0歳児は保育士一人に対して子ども三人、一歳児と二歳児は一人に六人、三歳児は一人に二十人、四歳児と五歳児は一人に三十人、となっています。
この基準は戦後まもない一九四八年に定められ、一部の年齢では見直しが行われたものの、基本的には七十五年間も当時の基準のままとなっています。
子どもが目を離した間に事故に遭ってはならないと、トイレに行くのも我慢するので、膀胱(ぼうこう)炎が保育士の職業病だとか。配置基準の見直しは保育の質の向上とともに、保育士の働きやすい環境づくりにもつながります。
少なくとも、公党間で合意された事項は速やかに実施すべきです。危機感のなさにイライラしています。






