国政刻刻 選挙区定数10増10減が決まるが、次回改定に向けて問題提起をする
国政選挙が終る度に「一票の較差(かくさ)」に関する訴訟が起きます。昨秋の衆院選では、約48万人の有権者が議員一人を選ぶ東京13区と、23万人が1人を選ぶ鳥取1区の間で2・08倍の較差が生じています。
最高裁は2016年以降の国政選挙について合憲と判断しつつ、国会に対応を求めている状況が続いていました。
そして、先の臨時国会において、衆院小選挙区の数を10増10減とする法律が可決成立しました。これにより滋賀県は、小選挙区が現行の4つから3つに減り、地元滋賀4区は湖南市・甲賀市が新3区、残余の市町は新2区へと変更となります。
私自身は、今回の10増10減案には、これまで議論が積み重ねてこられた経緯もあることから賛成をしましたが、今後の改定に向けて、いくつかの問題提起をしています。
そもそも最高裁は「投票の価値(一票の平等)は絶対の基準ではない」としています。地域の面積、人口密度、住民構成、交通事情、地理的状況等を考慮し、「民意の的確な反映の実現」も重要とし、「投票価値の平等を確保するという要請との調和を図ること」を求めているのです。
例えば、選挙区の面積。今回の改定後の小選挙区の面積は、最小は東京2区の20・3�I、最大は北海道12区で1万5千�Iと、実に755倍の差があります。面積が過度に拡大した場合、民意の的確な反映という視点でいかがなものか。
また、将来推計人口にあてはめて計算すると、8年後には滋賀県の小選挙区数は再び4となります。となると滋賀県は、小選挙区制度開始時には3、改定されて4、今回改定で3、8年後には4ということになります。選挙区の安定性が保たれないのはいかがなものか。
選挙区定数の議論において、一票の較差が2倍、3倍という数字が重要なのはもちろんですが、同時に、民意が選挙によってしっかりと反映され、代表されることも併せて重要です。
司法が求める「投票価値の平等」と「民意の的確な反映の実現」をいかに「調和」させるか、政治の技が問われています。次回の改定に向けて、調査・研究を精力的に行っていきたいと考えています。






