国政刻刻 リニューアルした琵琶湖博物館は学問研究を住民生活につないだ成果
11月12日に菅政権が日本学術会議の一部会員候補を拒否した問題を書かせていただいた。今、日本だけでなく世界が新型コロナ感染症問題から地球環境問題まで、未知の問題に直面している。こんな時代だからこそ自然の仕組みや社会の成り立ちなど、真理を追究する学問研究が人類社会の生き残りに必須です。時の政権の思想的己都合で、特定の研究者たちを学問世界から排除するのは、まさに日本の未来を破壊します。
今、温暖化の影響が琵琶湖環境に大きな影響を与えはじめています。武村正義元知事の肝入りで琶湖研究所が設立された1980年代初頭から、研究所では琵琶湖湖底の酸素濃度の減少を最も懸念をして、その観察と計測をすすめるため1980年代に熊谷道夫研究員が中心となり「レイクシャトル計画」により湖底観測を始めました。それが今、琵琶湖に忍び寄る「温暖化による琵琶湖深呼吸問題」解明の基礎データとなっています。
同じく1980年代に、琵琶湖の多面的価値を追究しようと、琵琶湖研究所の大西行雄研究員と私で琵琶湖博物館を提案。注目したのは琵琶湖のもつ三つの力です。
ひとつは400万年もの長い歴史の中で進化をしてきた自然史の力。
二つ目は縄文弥生の時代から、琵琶湖を取り囲む森や里や町で暮らしてきた私たちの祖先が自然と寄り添った歴史や文化の力。
三つ目は昭和30年代以降、近代化が進む中にあっても、川や田んぼや琵琶湖を大事にしてきた私たちの環境に配慮した暮らしぶりです。
80年代から10年近くの準備期間を経て96年にオープンした琵琶湖博物館が、今年10月8日リニューアルしました。博物館独自の資料も40万点をこえ、独自の研究成果を凝縮し、三つの力をより深く感じる場となっています。建物としての博物館は「単なる入口」で、本当の魅力や価値ある自然と歴史は皆さん自身が暮らす地域です。
私たちの身近な環境や暮らしの価値を再発見するためにも、皆さんお誘い合わせのうえ、琵琶湖博物館へお出かけください。(今は事前予約が必要です)






