「健康しが」をめざして 平成から令和へ…
すべての人が幸せを実感できる滋賀県をつくろう!
■平成を振り返って
新しい「令和」の時代が始まりました。みんなが笑顔になる平和な時代になれば、と願っています。
「平成」の三十年間は、私個人にとって大変思い出深い、またリアルな時代でした。
高校・大学と青春時代を過ごすなか、親元を離れ、湖国寮でお世話になり、「故郷・滋賀県」を明確に意識し始めました。
JR西日本への就職、鉄道現場での勤労や労働組合の活動、政治家への転身、与野党の衆議院議員を経験し、知事へ。「平成」の半分は政治の世界で生きてきたことになります。
阪神淡路大震災や東日本大震災など、多くの自然災害に見舞われました。その間に結婚。三人の子の父親になりました。父の看取りも経験しました。「生きること」の有難さと儚さを実感し、「今、自分に何が出来るのか、また何をすべきか」を常に自問自答しながら過ごしてきたように思います。
滋賀県にとっても、「平成」の時代は大きな節目となる時代でした。
人口が120万人から140万人超と増加を続け、そして、今、本格的な人口減少局面に入りました。少子高齢化の進展や情報通信技術の発達、地球規模での環境問題など、これまでにない新たな課題への対応も求められています。
■「やまの健康」にかける思い
知事に就任して約五年。現場主義を大切に、県内各地に出向き、現場での体験や県民の皆さんとの対話を重ねてきました。
それらを通じて強く感じることは、琵琶湖の保全再生に取り組むためには、源流の山にもっと人の力や心を入れるべきであるということ、そして山と川と湖、上流と下流の「つながり」を大切にすることが肝要だ、ということです。
私たち人間や多くの生き物、そして琵琶湖が健康であるためには、源流の「やまの健康」が必要不可欠です。
高齢化や過疎化など、他の地域に先んじて顕在化している課題に正面から向き合い、みんなで解決策を考え、実践していく。そして、「やまの健康」を高めながら、地域の価値や魅力を磨き、発信していく。
「やまの健康推進プロジェクト」として、今年度から本格的に取り組んでまいります。
■今年度重点的に取り組みたいこと
昨年から「健康しが」をみんなでつくろう!と呼びかけています。三つの健康で表現していますが、中でも「自然の健康」は、「人の健康」「社会の健康」とあわせて、「健康しが」を支える基盤です。
水質や生き物の状態を観察しながら琵琶湖の健康状態を確かめるとともに、プラスチックごみ問題の調査検討、水草問題や湖底環境の改善にも注力していきます。今冬、琵琶湖の全層循環が確認できなかったことも心配です。琵琶湖をはじめ、「自然の健康」に私たちが「かかわること」を大切にしたいと思います。
「人の健康」の面では、「子ども」に関わる事業に重点を置きます。
幼児教育・保育の無償化にしっかりと対応するとともに、保育人材の確保、児童虐待への対応、子どもたちの学ぶ力や読み解く力を伸ばす取り組みを進めていきます。「健康しが」を次の時代に引き継いでいくためにも、「子ども」に関わる事業を充実させていきたいと考えています。
そして「社会の健康」では、防災・産業・交通・観光などが柱です。
折しも、NHKの連続テレビ小説や大河ドラマで滋賀のゆかりの地が取り上げられます。これは「万」載一遇のチャンスです。地域の歴史や特産物をあわせて発信し、誘客や振興につなげていきましょう。
■みんなが幸せを実感できる滋賀へ
今年、滋賀県は、新しい基本構想とともに、新たな一歩を踏み出しました。基本理念は「変わる滋賀 続く幸せ」。もっと、ずっと、みんなが幸せを実感できる滋賀を目指しています。
大切にしたい視点は「世界」です。
四月から改正入管法が施行されました。多国籍で多文化が共生する社会が本格的に到来します。
また、今年からいよいよゴールデンスポーツイヤーズに入り、G20やIPCCなど国際会議も関西で開催されます。
これを機に、「世界に開かれ、世界とつながり、世界に選ばれる滋賀県」をつくりたいと考えています。
滋賀県には、琵琶湖を真ん中に、山があり、里山があり、川がある。世界に冠たるグローバル企業の生産・研究拠点もある。そして何よりも世界に誇る思想や文化があります。「一隅を照らす」「忘己利他」「誠信の交わり」「三方よし」「この子らを世の光に」など、滋賀の先達が築き紡いでこられた哲学や実践は、現在の私たちの暮らしに息づいています。SDGsにも通じています。これが滋賀県の「魅力」であり、世界に発信し、未来に継承していくべき「価値」です。
今まで以上に、激動と激変の時代になるでしょう。変化を恐れることなく、むしろ好機と捉え、前向きに、しなやかに取り組んでまいります。
がんばりましょう!共に…。









