国政刻刻 「高度情報化社会への警鐘」
本年のユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに「フェイクニュース」が選ばれました。米国大統領選挙で話題になったのでご記憶の方も多いのではないでしょうか。選挙は民主主義の維持に不可欠ですが、フェイクニュースは民主主義の根幹にも関わり、さらに、ニュース媒体への影響を考えても事態は深刻です。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の飛躍的な発達で、様々な情報が瞬時に広範囲に伝わることとなり、従来には考えられなかった出来事が発生するようになって来ました。ツイッターがきっかけとなった「座間市9人殺害事件」は、わが国社会に大きな衝撃を与えました。ICT(情報通信技術)は両刃の剣であり、悪用されれば各種犯罪のツールに、その一方で医療や防災など社会の様々な分野で利用されて今ではなくてはならないものになっています。核技術のように原発として生活必需品である電力供給に大きな役割を果たす技術も、使い方を誤れば、核爆弾としてジェノサイドの手段にも使われます。まさにコインの裏表であり、その利用は人類の判断に委ねられています。60代団塊の世代は、ダイヤル式の固定電話からスタートし、プッシュフォン→ポケットベル→携帯→スマートフォンと階段を昇るように進んできましたが(その意味で段階の世代とも称されます)、今の世代は生まれた時からスマホがあるわけで、そういった世代間の感覚の違いも見過ごすことは出来ません。さらに、近年急速に普及しているAI(人工知能)とICTの複合技術は、多方面に亘る利用が模索されており、近未来には更なる進化を遂げることは確実です。いずれにせよ、機械や技術を利用する主体は人であり、機械に利用されないこと、進化していく高度情報化社会を生き抜くにはフェイクを見分ける知識と状況判断、機械に利用されないための主体性、そして日常的な心構えが必要です。






