ブラジル・マトグロッソ連邦大で自主研修
◇大津
ブラジル生まれ、滋賀県育ちの滋賀医科大学(大津市)医学部医学科4回生の島田ゆうじさん(21)が、医療分野での日本、ブラジルの架け橋を目指し、8~9月、ブラジル・マトグロッソ連邦大学(国立)で自主研修を行う。
滋賀医大と同大学はこのほど、研究・学術で幅広く連携する国際交流協定を締結した。
島田さんは1995年ブラジルで生まれ、1歳半から両親とともに長浜市に居住し始めた。2014年に県立虎姫高校を卒業し、同年に滋賀医大に入学した。
生まれはブラジルだが、幼少期から日本で育ったため、ブラジルで過ごした記憶はほとんどない。しかし、家庭では同国の母語であるポルトガル語で話し、ブラジル人同士の交流も盛んなため、「私にとって母国は日本でなくいつもブラジルだった」と話す。
海外での自主研修は以前から希望していたが、とくにブラジルを選んだ理由を、「自分の生まれた国のことを意外と知らないことに気づき、それからブラジルの医療制度はどうなっているのか、医療のレベルは日本と比べてどうなのか、医師はどんな環境でどんな風に働いているのか、実際に自分の目で見てみたいと関心が高まった」と明かす。
このため、両親のふるさと、同国マトグロッソ州の州都クイアバ市に立地し、同国で医師をしている叔母の紹介があったマトグロッソ連邦大学を研修先に選んだ。
一方、滋賀県内のブラジル人住民からは、両国の文化や制度の違いから、日本の医療への不満、不安をよく聞く。
そこで「彼らがブラジルで受けていた医療を直接みることが、日本の医師に対して彼らが求めていることにつながり、国内で暮らすブラジル人の医療環境向上に生かせる」と、自主研修に意義を見出す。
マトグロッソ連邦大学は、1970年に開学し、27学科・研究所に3万人の学生が学ぶ。島田さんは同大学とグイアバ市立病院で、公衆衛生、母子医療、成人病などの研修を受ける。






