県政NOW 「琵琶湖周航の歌100年の今」
100年前、湖国を代表する「琵琶湖周航の歌」が生まれました。多感な青春と周航のロマンを情緒豊かに歌い上げたこの曲は、ペギー葉山、倍賞美津子、都はるみ、加藤登紀子など多くの歌手や演奏家によって歌い継がれて全国に広がりました。
今年、長浜の歌碑が建立され、歌に出てくる6箇所の歌碑が全部揃いました。また、県内各地で100周年を記念した14ものイベントが開かれ、6月には歌詞1番目の高島今津で記念式典が行われました。三高があった現京都大学でも、記念音楽祭の開催と記念モニュメントを建立するとのことで盛り上がりを見せています。
「琵琶湖周航の歌」の研究家、飯田忠義さんによると、作詞した小口太郎氏と原作曲した吉田千秋氏は出会ったことがなく、人を介して偶然につながっていること。この歌の作詞の内容は仏教的であり、曲はその原曲である「ひつじぐさ」からすると賛美歌的であるとのこと。世界にも例のない歌の精神的な融合は、琵琶湖が多様な生き物の生命を育む場であるマザーレイクと重なります。
「琵琶湖周航の歌」が歌い継がれた100年は、琵琶湖にとって苦難の歴史でした。多くの内湖が農地に変わり、排水の流入で琵琶湖にアオコや赤潮が発生し、シジミが激減しました。この琵琶湖の悲鳴に対して、様々な対策や保全再生施策が講じられました。しかし、近江八幡の水郷がユネスコの重要文化的景観に選定(H18)されたり、滋賀が「水と祈りの日本遺産」に認定(H27)されるようになったのは最近のことです。
今年より、「びわ湖ぐるっと博」が予定されています。琵琶湖周航の歌の歌碑巡りもこのストーリーの中にあり、滋賀ならではの里湖文化ツーリズムとして期待できます。知事が提唱される「琵琶湖新時代」は、マザーレイク再発見への誘いであり、琵琶湖と里野・里山一帯を世界の桃源郷にできるのかの問いかけでもあります。先の県議会でもこのことを知事に質しました。新しい豊かさをカタチにする琵琶湖新時代の幕開けは、この命題の壮大な実験と言えるのです。







