コンクリートに代わる中高層建築資材
林業活性化と元気な森保つ循環型社会
県と関係団体、普及促進を模索
自然と共生する社会モデルが模索される中、滋賀県は、中高層建築資材である木材パネル「CLT(直交集成板)」の普及、利用の促進を検討している。林業を活性化させるとともに、元気な森を保ち、きれいな琵琶湖を守る循環型社会をめざす。
CLTは、板の繊維方向を直交するように重ねて接着したパネルで、一九九五年ごろからオーストリアを中心に発展し、現在では欧米を中心に十階建ての集合住宅や大型商業施設で使用されている。
日本政府もCLTを成長戦略のひとつに置き、昨年四月、CLTの設計基準を建築基準法で定め、高さ六十メートル以下の建物であれば、通常の建築確認で建てられるようになった。
地方自治体も動いている。「CLTで地方創生を実現する首長連合」(二十四道府県の知事、六十市町村の市町村長)は昨年八月発足し、県内から三日月大造知事、平尾道雄米原市長、野村昌弘栗東市長、岩永裕貴甲賀市長が参画する。
県内では、三東工業社(栗東市)が二月上旬、県内初のCLT建築の自社社屋(一〇〇%県産材)を甲賀市内で完成させる。この機会を捉えて、県と関係団体でつくる「県CLT等普及促進会議」は「品質や工費、費用などのメリット・デメリットを整理して、今後に役立てたい」としている。
三東工業社営業部技術課長の吉田晴彦氏は「CLTは未利用の木材を有効活用できる。また、木材を使うことで新たな木を植えることができるので、若く活発な森林に生まれ変わることで、CО2削減効果が高まる」と、環境循環への貢献をアピールする。
このほか、同じ大きさのコンクリートと比べて軽量のため、地震力を軽減する優れた耐震性、構造材として厚みがあるため断熱性の高さも実証されている。








