県政NOW 伝統文化と地域活性化
今年の春も各地域で伝統的な祭礼行事が行われました。その中でも取り沙汰されたのが、4月24日に東近江市蒲生地区の旭野神社、高木神社、山部神社で開かれた国選択無形民俗文化財の「ケンケト祭り」である。祭りは800年以上の歴史があるとされるが、3歳から小学6年生までの7人の男子によるお囃子(はやし)「七人子供」の奉納は、少子化で今年が最後となりました。
祭りでは、見せ場の一つの薙刀(なぎなた)振りに続いて、蒲生地区の上麻生町の子供が演じる決まりの「七人子供」が奉納される。しかし、約30世帯の上麻生町では年々子供が減少。今年は対象の子供が5人となり、中学生の応援を得た。しかし、来年は更に3人が中学進学で抜けるため、今後の奉納を断念されました。
近年,社会構造や価値観の変化,特に過疎化や少子高齢化などにより,地域の身近な文化財が失われつつあります。観光振興の名のもとに地域的な特色を示す伝統行事が脚光を浴びています。伝統行事は地方文化の指標となり、地方文化の振興に寄与するとともに地域のコミュニティーの維持と安定化の要になるといわれている。しかし、全国的に伝統行事を支えている農山村の高齢化や人口減は、深刻な問題として地域に横たわり、将来的に解消される見通しもなく、農山村は極めて弱体化せざるを得ない状態にあります。そうした中で、伝統行事(祭りや芸能)は、無形の民俗文化財として国・都道府県・市町村の法律や条令によって、存続や伝承のために指定され、補助金交付等の行政的な支援が行われていますが、目には見えない地域の伝統文化の振興や衰退(崩壊)は、目に見える有形の文化財や資産とは異なり、必ずしも住民と行政とが一体となって有効な対策がとられているかというと、疑問視せざるを得ない状況であります。
そこで、美しく魅力あるまちづくりには、必ず地域独自の生活様式、有している固有の文化を活かし、長い時間の中で伝承されてきた固有の文化を、歴史の重みと民俗の香りを帯びる地域文化を大切に保全し、創造し、活用していき、官民一体となって維持、継承していくことが地域活性化に不可欠であります。活力ある地方創生の一手として皆さんと一緒に取り組んでいきましょう。






