ローカルボイス 待機児童問題、責任ある政治を。
「保育園落ちた、日本死ね」というブログが瞬く間に世の中の共感を呼び、待機児童解消を求める大きなムーブメントにつながっていきました。実はここ十年あまり、待機児童問題はずっと政治課題として永田町でも議論されてきました。私自身も待機児童の問題は、子どもの保育・教育の権利が奪われていることに他ならず、しっかりと解消すべきというスタンスでこれまで取り組んできました。
民主党政権時には「子ども・子育て支援新制度」をつくり、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省という省庁の縦割りの壁を乗り越えるための処方箋として「こども園」にインセンティブを持たせる仕組みや、小規模保育所という新たな制度、これまで自治体が持ち出しで実施していた家庭的保育事業に国が財政的支援を行う仕組みなどを整備しました。それでも保育所をつくると潜在的需要が掘り起こされ、さらに待機児童がうまれるという連鎖。そして施設はあっても保育士として働いてくれる人がいないために、子どもを受け入れることができないという現状もあり、なかなか解決には至りませんでした。なぜ、保育の現場で人手不足が起きているのか――。その大きな要因は低賃金にあると考えています。全産業平均の給与が三十三万円であるのに対し、保育士給与は二十一万円。保育士資格を持つ人は一三〇万人いますが、現場で働いている保育士は四五万人。潜在保育士は八〇万人に達しています。保育士としての就業を希望しない理由として「賃金が希望と合わない」という理由が最も多く四七・五%、「就業を希望しない理由が解消された場合の保育士への就業希望」は六三・六%に達しています。つまり保育士の処遇改善こそが、直面する保育現場の人材不足に極めて有効であることがわかります。
そこで、私たち民進党は保育士の処遇改善法案を議員立法でつくり、国会に提出しました。法案では、保育士の給与を月額で五万円アップさせることにしています。これにより保育士給与は月額二七万円程度になり、ようやく高校卒業の労働者の平均月収と並ぶことになるのです。必要な財源は総額で二七〇〇億円。第二次安倍政権に基金を積み増し、その額は五八〇〇億円に上っていますが、毎年このうちの二四〇〇億円が不用額となって国庫に返納されています。こうした不用額は基金と国庫をぐるぐると回るいわゆる「空飛ぶ財源」であり、十分に恒久財源たり得ると考えます。
政治は未来をつくる仕事です。未来ある子どもたちが適切な教育や保育を受けられる環境を整えることは、何にも増して重要な政治的テーマだと思います。限られた財源をお年寄りに一回だけ三万円をばらまくような無責任な政治を行うのではなく、私は持続可能で効果的な「人を育てること」を大切にする、責任ある政治を行っていきたいと思います。






