県政NOW 近江鉄道の再生こそが、地方創生
「まち」のにぎわいの指標として、社会的結節点「しゃかいてきけっせつてん」というものがあります。不特定多数の人が寄り集まるところのことを指します。具体的には、それは駅であったり、バスターミナルや役所、公民館、図書館、病院、市場、空港や港や映画館や大型複合施設等もそうです。
特に鉄道、駅における交通結節点はこれからの時代のまちづくりに「駅を含む周辺地区」が、人の交流を促進し、まちのにぎわいを向上させる「場所・空間」として大変重要であります。
そんな中、近江鉄道と日野駅が、今変わりつつあるようです。会社自体、今年2月29日をもって、近江鉄道(株)は、西武鉄道(株)のグループ会社から、完全子会社化されます。これにより、以降沿線住民に近江鉄道の経営活動に関わる利害関係者が居なくなり、今後、沿線ニーズをさぐる方策を事業所や行政が考えていかなければならなくなりました。
近江鉄道は、滋賀県下で最古の私鉄で、近隣の鉄道会社やバス会社などと何度か合併を行ったほか、親会社が2度にわたり変遷していますが、社名や社紋は会社設立時から一切変更されていない数少ない鉄道です。
私の地元日野町におきましても、平成23年に策定された第5次日野町総合計画の施策の中で、ひととまちを結ぶ交通体系の整備を進めると謳っています。しかしながら、総合計画は日野町という器のなかで、留まっており、県、国には発信されていないのが、現状です。
また、びわこ京阪奈線(仮称)鉄道構想の中でも鉄道沿線の活性化と地域振興という意味でも近江鉄道本線沿線は、JR琵琶湖線沿線地域に比べ、開発状況や地域産業の振興等で大きく遅れています。近江鉄道本線沿線地域の活性化を図るためには、関西文化学術研究都市や大阪湾ベイエリア地域との有機的な連携による人・もの・情報の交流が不可欠であり、京都・大阪方面とを直接鉄道で結ぶ本構想の実現が必要です。
日野駅も駅舎の改築取り壊し、同時に駅員を置くのをやめて無人化にする計画も浮上しています。日野駅舎はドラマのロケ地に利用され、記念撮影されるなど、観光スポットになっています。昨年11月の県政ナウでも述べましたが、日野町は、日野城趾跡や鎌掛小学校にみられるようなドラマやアニメの舞台となった地を目的とした「聖地巡礼」という観光様式も注目されています。そんな中、日野町の玄関口、日野駅の存続問題は、駅前の衰退に留まらず、日野町の観光資源の衰退にも繋がりかねません。駅舎の改築に関しても現状の歴史と風格を兼ね備えたままのたたずまいでと望まれています。
また、お隣東近江市のヴォーリズ建築で知られる新八日市駅においても、現状のレトロのままの建築保存が望まれています。このように近江鉄道の駅舎には滋賀県の財産というべき、建築物が多々あり、その財産を守り抜くことは我々の使命であり、地方創生につながります。今後、県、市町、沿線住民一丸となって近江鉄道再生に向けて取り組んでいきましょう。






