滋賀県議会議員 今江 政彦
全国の注目を集めた大阪都構想への賛否を問う住民投票がさる5月17日に行われ、僅差ながら反対が多数を占めて大阪都構想は頓挫し、橋下徹大阪市長は政界からの引退を宣言しました。投票率が示すように今回の住民投票に大きな関心が寄せられたのは大阪市存続の是非が住民の手に委ねられたということ、つまり政治や行政が判断する際の参考とするものでなく、法的拘束力を持った住民投票だったことが大きな要因だと思います。
ただ、住民に大きな決断を求める機会でありながら、果たして十分な説明が公平公正になされたのかについては疑問が残っています。私は維新の党が進める大阪都構想に反対の立場なので結果については満足していますが、今後憲法改正の国民投票が行われる可能性などを考えると今回の住民投票を試金石として「民意を問う」ということについて政治家はもちろんのこと有権者もしっかり自覚することが必要だと思っています。
このことは今の国会の状況をみても同様のことがいえると思います。これからの日本の行方を大きく左右する可能性のある集団的自衛権行使容認に向けた安全保障法制や働く者の環境を激変させるような労働法制の改悪が十分な議論を経ないで政府与党によって拙速に進められようとしています。過去に悲惨な戦争経験をした日本の国をもう一度戦争をするような国に変える可能性のある重大な憲法解釈を閣議決定だけで変更し、国民的な議論も経ないで1回だけの限られた国会で決めてしまうということで果たしてこれを「民意」とすることが許されるのでしょうか。
政府与党は昨年の解散総選挙で民意を得たというかもしれませんが、年末という時期に争点なき不意打ち解散をしかけておいて民意を得たというのであればあまりにも国民をばかにした話ではないでしょうか。
今回の大阪都構想にかかる住民投票や今の国会審議を見る中であらためて「民意を問う」ということについて考えねばならない時が来たと思います。
統一地方選挙を終えて滋賀県政でもこれからの県のあり方や県民の皆さんの暮らしに関わる重要課題の議論が始まりますが、「民意」をしっかりとらえ、活かす政治を今後もめざしていきたいと思います。






