竜王町長 竹山 秀雄
テレビでは山登りに関する番組が増えています。私も北アルプスを中心にあちらこちらの山を踏破(とうは)したことがあります。最近は誰もが気軽に登山を楽しまれる様になり、安全確保の為に登山道も整備され以前に比べると危険なところが少なくなりました。
北アルプスから南アルプスにかけては、3,000m級の高峰がそびえ立ち、登山を愛する人々には、まさに憧れの的となっています。標高が2,500m位になりますと、森林限界となり、はい松が力強く根を張って、その中から雷鳥が出て来るのを何度か目にしたことがありました。雷鳥の名から、猛々(たけだけ)しい鳥を思い浮かべますが、実はそうではなく、非常に慎重で注意深い性格の鳥です。登山は危険を伴うことも否め無く、体力、装備共に大変な冬山は一度のみで、私は春から秋口の山に行っておりました。
雷鳥は秋から初冬にかけて羽の色が茶から白に生え変ります。マイナス20℃にもなる厳冬期を生き延びる術がこの白い羽にあり、足の爪に近いところまでこの羽毛がびっしりと生え、寒さから身を守っているのです。冬の雷鳥が丸く写るのは、羽毛の間に空気の層がいくつも出来ている証しで、風の強さを避ける為に、自らの体が入る位の穴(雪洞)を掘ってじっと寒さに耐えながら、頭を出しては周辺の様子をうかがう様にして長い冬に耐えています。
このところの世の動きですが、目紛しく状況が移り変り、将来の見通しが読み難く、人口問題、少子高齢化の課題、更には社会保障、農業、環境、経済等のどの面をとりましても“まったなし”の状況にあるのではないでしょうか。
本町は今年町制60周年を迎えます。この節目となる年に改めてまちづくりの原点に立ち戻り、これからも持続可能な自治体とする為には、自らがその厳しさに立ち向かう雷鳥に学ぶところが大きいのではないかと思えます。地方が元気を取り戻すことが日本の将来を見据える一番の要素であり、機を逸さずに行動を起こして行くことが行政としての責務であると考えています。






